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新たな国立大学法人等施設整備5か年計画では、地域や企業と共創する拠点への転換をうたう。私立大ではラーニングコモンズが進化。校舎全体が様々な交流を生むコモンズとなる例もある。

 2021年3月にまとまった第5次国立大学法人等施設整備5か年計画。大きな柱は、キャンパス全体をイノベーションコモンズ(共創拠点)へと転換していくことだ〔図1〕。

〔図1〕「共創拠点」を打ち出す第5次国立大学法人等施設整備5か年計画(2021~25年度)
〔図1〕「共創拠点」を打ち出す第5次国立大学法人等施設整備5か年計画(2021~25年度)
国立大学などについては、5年間で総面積860万m2の施設整備を図るのが目標(所要経費約1兆500億円)。中心となるのは老朽改善整備で、保有施設の最大限の有効活用を目指す。具体的には、従来の改修サイクルの転換、戦略的リノベーションによる機能向上と長寿命化を図る(資料:文部科学省の資料を基に日経アーキテクチュアが作成)
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 「教育研究の機能強化はもちろん、地域や企業など様々な利害関係者と共に創造活動を行い、産業の創出や国際化などに貢献することが求められている」。文部科学省大臣官房文教施設企画・防災部計画課の西村文彦整備計画室長はそう話す。

 施設づくりでは、アフターコロナもにらみ、オンラインと対面によるそれぞれの授業の利点を生かすこと、カーボンニュートラルやユニバーサルデザインなどへの配慮も掲げる。

 文科省は「国立大学法人等の施設整備の推進に関する調査研究協力者会議」(主査:西尾章治郎・大阪大学総長)を発足。21年10月1日に初会合を開いた。全国の先導的な共創の事例を洗い出し、今後の推進策について調査研究を進めていく。