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都心部の大規模開発は、国、東京都、特別区、開発事業者それぞれの思惑の下、ヒートアップぎみに進展した。目標として「国際化」を掲げるも、コロナ禍のために成果を見極めきれないまま、節目の東京五輪を終えている。さて今後、東京の「世界水準」維持のために、どんな手を打っていくべきか。

 東京都が抱える課題は、人口減少〔図1〕や高齢化を迎える中、いかに「成熟と成長」を両立させるかという点にある。「豊かな生活が可能な場所とし、国内外の高度人材に選ばれるようにならなければ、世界の都市間競争に置いていかれるという危機感を持っている」(都政策企画局計画部計画担当課長の野中聡氏)

〔図1〕2025年をピークに人口減少に転じる東京
〔図1〕2025年をピークに人口減少に転じる東京
全国の総人口(左軸・棒グラフ)と東京都全体の人口(右軸、折れ線グラフ)を比較。2025年前後を境に人口減少に転じると予測される東京都は、「課題先進都市」としての成熟を求められる(資料:東京都)
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 21年3月策定の「『未来の東京』戦略」では、40年を達成目標とするビジョンからのバックキャスティング(逆算)により、30年までの戦略と具体的な推進プロジェクトをまとめた。持続的な発展を目指し、「ハード偏重に陥らせず、人に着目してまちをつくるという考え方にシフトを図る」(同氏)。30年をゴールとするSDGs(持続可能な開発目標)の各目標との整合性も考慮したものだ。