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2000年に性能規定化された建築基準法だが、都市の安全を担う防耐火規制にはまだ、性能実証だけでは突破できない「岩盤規制」が残っている。国土交通省は木材利用の促進を狙いとして、基準の合理化を進める。

 建築分野での木材利用を拡大するため、大きな壁となっているのが建築基準法の防火規定だ。建築物の「最低基準」という立法趣旨や、都市計画の想定を超え、過大な要求となっている可能性がある。近年、大手建設会社を中心に、鉄筋コンクリート(RC)造と木造、鉄骨造と木造といったハイブリッド化が模索されているが、規制をクリアするための苦心は数多い〔写真1〕。

〔写真1〕試行が続く“ハイブリッド木造”
〔写真1〕試行が続く“ハイブリッド木造”
竹中工務店が東京で2020年に完成させた自社所有の社宅「フラッツウッズ木場」。RC造の躯体の一部にCLT耐震壁を採用、最上階は1時間耐火構造の木造だ(写真:池谷 和浩)
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 社会資本整備審議会の報告書では論点の1つに「中大規模建築物の木造化や、混構造などの部分的な木造化の促進」を取り上げ、防火規定に関する法改正の方向性を示した。