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脱炭素化をきっかけとして、建築界に“ルールチェンジ”を迫る法改正方針。規制強化の側面も色濃く、建築士の責務は増える。現在進む建築士事務所の業務報酬基準の見直しは2025年度以降の再見直しも見据える。

 建築士事務所の業務報酬基準を定めた国土交通省告示98号が、2021年から改正の検討に入った〔写真1〕。中央建築士審査会ではすでに関係団体へのヒアリングや意見聴取を実施した。22年4月にも団体経由で各建築士事務所へアンケート調査を実施、現在の業務量などを把握し、22年度内の改正を目指す。

〔写真1〕設計業務は増大が続く
〔写真1〕設計業務は増大が続く
数十年前に比較すると、現在は1件に要する業務量が桁違いに多い。建築士は業務独占範囲を有する資格者だが、同時に厳しい過当競争にもさらされている(写真:19bProduction/Shutterstock.com)
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 今回の見直しのポイントとして関係者が挙げるのが、見直しに至るまでの期間の短さだ。告示98号が施行されたのは19年1月で、その約4年後に改正される見通し。告示15号の施行から、現行の告示98号が施行に至るまで10年を要していたのに比べ、短期間での見直しとなる。

 告示98号制定の際、中央建築士審査会は将来も「定期的な見直し」が必要だと付言しており、今回、それが実行された形だ。

 今後も同様の短いスパンでの見直しになる見通しで、次の見直しは、本特集が「脱炭素大改正」と位置付けた建築物省エネ法や建築基準法の改正がターゲットとする25年度の後ということになる。大改正で業務負荷が増大すれば、業務報酬基準の再見直しも検討される。