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コロナ禍で在宅時間が増え、ケンカが増えたという家庭は少なくないようだ。田形家はそんな状況を変えるため、マンション住戸を購入して改修。家事も子育てもテレワークも考慮した、理想の家が完成した。

(写真:日経アーキテクチュア)
(写真:日経アーキテクチュア)
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 子どもが小学生にもなれば家の中でのけがは減るが、家事を手伝わないといった、親の新たな悩みが生まれる。叱るうちにケンカに発展する家庭もあるだろう。「キッズ住宅」を考える上では、親子双方のストレス対策も重要テーマだ。

 田形家は夫妻と小・中学生の娘2人の4人家族。コロナ禍の影響で夫は9割テレワーク、妻は週に2度出社する程度になった。夫は「前の家に不満は無かったが、ささいなケンカが気になっていた」と話す。そんな状況を変えたいと考え、新たな家に住むことを決めた。

 田形邸は2月に完成したばかり。東京都調布市にあるマンションの1室を購入し、フルリノベーションを行った〔写真1〕。約102m2の住戸を緩やかに仕切り、完全な個室をつくらないプランが特徴だ。改修の設計・施工は、リノベる(東京都港区)が手掛けた。

〔写真1〕キッチンから子どもの様子を見守る
〔写真1〕キッチンから子どもの様子を見守る
リビングとダイニングに居る子どもたちの様子をキッチンから見守ることができる。キッチンは回遊型で、家族で使いやすい。リビングの青い壁と寝室の山吹色の壁は、家族や友人がポーターズペイントで塗ったものだ(写真:浅田 美浩)
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