省エネ計算の方法には、精緻な「標準入力法」と、簡易な「モデル建物法」がある。設計者のなかには、精緻な前者を上位の計算法と誤解している人がいる。両者に上下はなく、状況に応じて使い分けるのが望ましい。(日経アーキテクチュア)


建築物省エネ法に基づく省エネ計算は、大きく「標準入力法」と「モデル建物法」がある。標準入力法は、評価対象となる全ての室の情報を入力する。モデル建物法は、建物用途ごとに形状や室用途などを仮定したモデル建物に、代表的な外皮や設備の仕様を当てはめて計算する。
ただし、省エネ適判の目的はBEI※が規定値以下であることの確認だ。規定値以下という条件さえ満たせば、どちらの計算方法でも適合になる。計算方法そのものに上下関係はなく、状況に応じてどちらを使うかを選べばよい〔図1〕。