1級建築士の受験要件が緩和され、合格者の若年化が進んだ。人気の高い難関資格とされる1級建築士資格だが、不確定要素の多い時代に、その1つで生涯安泰といえるのだろうか。今、建築界でキャリア形成の定石が変わろうとしている。日経アーキテクチュアと日経クロステックは建築関係者を対象に建築資格の実態を独自調査した。取材と322人の回答を基に、キャリアアップにつながる資格を探る。

特集
建築資格でキャリアアップ
300人超の実態調査で判明した「役立つ資格」
目次
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1級建築士合格が若返り 竹中は28歳までの取得を推奨
1級建築士試験の受験要件が変わり、20代の合格者が増えている。建築士若返りを背景に、竹中工務店では2022年4月から1級建築士など資格取得を昇格要件とする時期を28歳に早めた。資格の重要性が増しそうだ。
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6割が「役立った」と実感 建築士の“次の資格”はこれだ
これから挑戦すべき「役に立つ資格」は何か。日経アーキテクチュアと日経クロステックが実施したアンケート調査では、6割以上が「役に立った」と回答した資格が複数あることが判明した。最新のマルチライセンス戦略を探る。
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実務に使えるお役立ち資格 マルチライセンスで飛躍しよう
資格の取得はゴールではなく、実務の知識やキャリアを豊かにするためのスタートとなる。設計や施工現場、技術開発など様々な職場で、実際に資格を生かして活躍するユニークな資格ホルダーたちを紹介する。
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引く手あまたのレア資格 「構造・設備1級」の現在
2008年施行の改正建築士法で登場した構造設計1級建築士、設備設計1級建築士。一定規模以上の建築設計で関与が義務付けられ、引く手あまたの資格だが、ハードルは高い。取得事情を探った。
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注目の国家・民間資格を解説
施工技術に関する指導的技術者として位置付けられる建築施工管理技士は、施工者にとって不可欠の資格だ。建築施工管理技士は、一般建設業や特定建設業の営業所ごとに設置が必要な専任の技術者、工事現場への設置が必要な主任技術者などに就くことができる。1級は一定規模以上の工事現場に求められる「監理技術者」にもな…