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2025年度に構造審査が始まると、これまで自社では気付かなかった設計ミスを指摘されるかもしれない。設計ミスを防ぐチェック体制や性能を上乗せする独自ルールを導入している住宅会社や設計事務所の取り組みを紹介する。

 壁量不足で建築基準法に違反した住宅会社。違反の原因で多いのは、担当者1人に構造設計を任せていて、チェック体制が無かったことだ。建築確認の構造審査で設計ミスが見つかると、設計のやり直しや着工の遅れにつながりかねない。事前チェックの仕組みづくりが重要だ。

 年間約1400棟の新築住宅を手掛ける住宅会社のアキュラホーム(東京都新宿区)は、5段階のチェックを着工までに実施する〔図1〕。

〔図1〕5段階のチェック体制
〔図1〕5段階のチェック体制
アキュラホームが導入している、構造計算に関する5段階のチェック体制(資料:取材を基に日経アーキテクチュアが作成)
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 例えば、営業担当者が建て主の希望を聞いてプランをつくる段階で最初のチェックを行う。オリジナルCADを使い、必要壁量を満たしていることを確認しながらプランを決める。同社商品開発部の嶋崎誠義・技術開発課長代行は、「オリジナルCADは営業担当者でも使いやすいうえ、当社が標準仕様とする耐震等級3の耐力壁位置を説明するのにも役立つ」と話す。

 本社の設計・積算サポートセンターがチェックを行う点は、2021年に導入した新たな仕組みだ。耐力壁の位置に無理や無駄がないか、将来のリフォーム計画に支障がないかなどをチェックする。「耐震性能の確保だけでなく、経済設計にもつながる」と同社商品開発部の塚谷誠・部長代行は話す。