ITで人手不足の解消を目指す
69 助太刀
設立:2017年 資本金:8997万3571円 従業員数:115人
2017年設立の助太刀(東京都渋谷区)が運営する「助太刀」は、職人と建設会社をつなぐマッチングアプリだ。職種と居住地を選ぶだけの簡単な操作で、職人が自分に合った仕事を無料で探せる。サービス開始から4年でユーザー数は17万事業者を突破した。22年3月には元プロレスラーの長州力さんをイメージキャラクターに起用。テレビCMなどで知名度を高めてさらなる飛躍を目指す〔写真1〕。助太刀の添田優作取締役COO(最高執行責任者)は「今期中に20万事業者を達成したい」と意気込む。
助太刀は、協力会社や正社員を探している建設会社に対して、助太刀アプリに求人を出したり、職人にスカウトメッセージを送ったりできるサービスも展開している。この法人向けサービスが、収益面の屋台骨だ。
アプリのユーザーが増えれば、法人向けサービスも充実する。両者をそれぞれ伸ばしながら、今後はフィンテック事業や電子商取引(EC)事業などにも力を入れていく。
スマホで手軽に間取りの作製を依頼
70 スタジオアンビルト
スタジオアンビルト(名古屋市)は、建築設計に特化したクラウドソーシングサイトなどを手掛ける2017年設立のベンチャー企業だ。
18年には注文住宅の間取り作製依頼サービス「madree(マドリー)」を始めた。ユーザーはスマホアプリで予算や敷地条件、要望などを入力するだけで依頼が完了する。同社が運営するクラウドソーシングサイトに登録している建築士から複数の間取り案が届く仕組みだ〔図1〕。
間取りの作製依頼から見積もりまでにかかっていた時間を大幅に短縮できる。設計事務所などにとっても、顧客との接点を増やせるメリットがある。20年には利用範囲を全国に拡大。会員数は4万人を突破した。
内装工事会社に直接発注可能に
71 シェルフィー
飲食店を開業したいが、内装工事会社が多すぎてどこを選べばいいのか分からない──。こうした店舗オーナーの悩みを解決するためにシェルフィー(東京都目黒区)が始めたのが、内装工事会社と店舗オーナーを直接結び付けるマッチングプラットフォーム「内装建築.com」だ。
登録した工事会社は、過去に手掛けた店舗の施工事例を業種ごとに公開しているので、発注者が候補を選びやすい。無料で複数の工事会社に見積もり依頼を出して比較できるのもメリットだ。受注者は元請け会社を通さずに受注できるため、利益率を高められる。登録社数は2021年1月時点で700社超。発注総額は800億円以上の実績を誇る。