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設計者がサラサラと描いたスケッチを基に、ファサードデザインのバリエーションが出力され、そのまま3Dモデルとして立ち上がる──。提案初期段階の「たたき台」づくりで、そんなAI(人工知能)活用が始まろうとしている。

 発注者の心をつかみ、設計契約の締結に至らなくては、設計業務は始まらない。大林組は3月、こうした計画初期における設計ツールとして、AIを活用した「AiCorb(アイコルブ)」を開発したと発表した。米シリコンバレーに本拠を置くSRI Internationalと共同開発した。SRIは同社と戦略的パートナーシップを組む研究機関だ。

 大林組は、設計業務のDX(デジタルトランスフォーメーション)の一環として、スタートアップ企業の米Hypar(ハイパー)による設計プラットフォーム「Hypar」を日本に最適化。東京における中規模物件に適用可能なところまで機能を追加実装した。用地形状などの環境条件、発注者の要望などに基づき、日本の法令制限をクリアするボリュームスタディーを自動で行う仕組みだ。AiCorbはこのシステムの追加機能に位置付けられる〔図1〕。

〔図1〕爆速提案で合意形成を加速
〔図1〕爆速提案で合意形成を加速
AiCorbを使った計画初期の流れ。提案段階でのイメージ提出が早まり、発注者の方針決定、合意形成を加速する効果が期待される。大林組は近く、このモジュールをHyparユーザー向けに公開する計画だ(資料:大林組の資料を基に日経アーキテクチュアが作成)
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