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 設計事務所が受注した業務を遂行するうえで1級建築士の存在は必須だ。建築技術教育普及センターが公表している1級建築士試験の合格率は10%前後で推移しており、業務独占資格のなかでもそれなりに難関だといえる。

 日経アーキテクチュア調査では、所員数20人以上の設計事務所を対象に、1級建築士資格の保有者に対して基本給とは別に諸手当を出しているかどうか尋ねた。回答を寄せた96社の76%に当たる73社が、手当を出していることが分かった。

 手当に対する考え方には企業によってかなり差がある。1級建築士の数が比較的多い企業では、月ごとの資格手当を支給しない傾向がある〔図1〕。

〔図1〕1級建築士に対する諸手当
〔図1〕1級建築士に対する諸手当
日経アーキテクチュア調査に回答した設計事務所が1級建築士に出している手当などを抜粋し、一部取材を基に加筆した。「─」は手当がないことを意味する。2021年度の売上高順に並べた(資料:日経アーキテクチュア)
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 理由について日企設計は「基本給を充実させているため」とする。日建設計や梓設計は「資格取得は当たり前だから」などと回答した。逆に、有資格者数が少ない企業では、資格手当を手厚く支給する傾向がある。

 有資格者数の多寡にかかわらず、合格年度に受験手数料を補助する企業は多い。また、免許登録に必要な手数料や3年ごとの受講義務がある定期講習の費用なども、多くの企業が補助の対象としている。