全866文字
PR

厳しい受注競争にさらされた2021年度。ふたを開けてみれば、十分な受注を確保した建設会社が多い。日経アーキテクチュアの経営動向調査に建築受注高(単体)を回答した73社のうち、約68%に当たる50社が受注高を伸ばした。

 建築の受注高を特に大きく伸ばしたのは清水建設だ。前期比約40%増の約1兆1463億円を計上した。

 日本橋一丁目中地区の再開発で目玉となる高さ約284mの超高層ビルや、浜松町ビルディングを高さ235mの超高層ビルに建て替える芝浦一丁目プロジェクト(S棟)といった大型案件をものにした影響が大きい〔図1〕。一方、大手5社で唯一、受注高が減少したのは大成建設。大型工事の受注に苦戦し、前期比3.2%減の約9265億円だった。

〔図1〕大型案件の受注をものにした清水建設
〔図1〕大型案件の受注をものにした清水建設
2021年12月に着工した日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業では、高さ約284mの超高層ビルなどを建設する(資料:三井不動産、野村不動産)
[画像のクリックで拡大表示]

 最近のトレンドである発注ロットの超大型化は、建設会社にとって痛しかゆしだ。ものにすれば受注高は跳ね上がるが、失注のリスクも大きい。「ゼロサムのような状態だ」(大成建設の桜井滋之副社長)

 厳しい価格競争をくぐり抜けて受注した大型案件は利益率が低いため、数年にわたって業績に影響を及ぼすことになる。受注時採算を確保しつつ、お目当ての工事を手中に収めるのは至難の業だ。