全2203文字
PR

生コンクリート価格の天井が見えない。2020年10月に比べて25%以上も上昇した。それでも価格転嫁に苦しむ生コンメーカーからは悲鳴が上がる。資材高騰で綻びをあらわにした商習慣を見直すため、各所で改革が始まった。

(写真:日経クロステック)
(写真:日経クロステック)
[画像のクリックで拡大表示]

 生コンの価格はこの2年間で段階的に上がってきた。建設物価調査会によると、22年10月の東京17区現場持ち込み価格は1m3当たり1.78万円。これだけ値上げが続いても、生コンメーカーは原材料や燃料の高騰で火の車だ〔図1〕。

〔図1〕生コンの価格はこの2年間で段階的に上がっている
〔図1〕生コンの価格はこの2年間で段階的に上がっている
東京17区の生コンクリート(強度18N/mm2、スランプ18cm、粗骨材の最大寸法25mm)の価格推移。2022年10月は1m3当たり1.78万円に跳ね上がった。20年10月から25%以上増えた(資料:建設物価調査会の資料を基に日経アーキテクチュアが作成)
[画像のクリックで拡大表示]

 「製造および運搬コスト等と組合員実手取り額との差異は、100億円規模となり、これが全て生コン工場の負担となる」。東京地区生コンクリート協同組合は9月13日、このように窮状を訴え、旧契約分の生コンの値上げに踏み切ると発表した。対象は17年12月1日~22年5月31日に契約を結んだ生コンで、1m3当たり500円、価格を引き上げる。

 東京生コン協組は22年6月1日の契約分から、1m3当たり3000円という過去最大の値上げを実施したが、旧契約分を値上げするのは今回が初めて。なぜこのような事態に追い込まれたのか。生コンの商流をひもとけば、原因が見えてくる。