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資材高騰を巡り、建設会社と民間発注者の綱引きが激化している。請負代金の変更をなかなか認めようとしない発注者に対し、業界を挙げて価格転嫁を迫る建設会社。これを機に受発注者の関係を再構築できるか。

 取引先の倒産によって焦げ付きが発生して資金繰りが悪化したところにウッドショックが直撃し、自己破産へ──。資材や燃料の高騰がダメ押しとなって経営破綻する「物価高倒産」が、建設業で急増中だ。

 帝国データバンクによると、2022年度上半期(4~9月)の物価高倒産は全業種で計159件。わずか半年で21年度の2倍に達した〔図1〕。業種別で最も多いのが建設業の40件で、全体の4分の1を占める。内訳は総合工事24件、職別工事10件、設備工事6件だ。

〔図1〕物価高倒産が急増中
物価高倒産の件数の推移(資料:帝国データバンクの資料を基に日経アーキテクチュアが作成)
物価高倒産の件数の推移(資料:帝国データバンクの資料を基に日経アーキテクチュアが作成)
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2022年度上半期の物価高倒産の業種別の内訳(資料:帝国データバンクの資料を基に日経アーキテクチュアが作成)
2022年度上半期の物価高倒産の業種別の内訳(資料:帝国データバンクの資料を基に日経アーキテクチュアが作成)
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 「21年のウッドショックや鋼材価格の高騰などが積み重なり、倒産が増えている。他業種に比べて価格転嫁がうまくいっていないケースが多いようだ」(帝国データバンク情報統括課の飯島大介主任)。同社は調査で倒産理由が判明したケースのみを集計しているため、この数字は氷山の一角にすぎないとみられる。