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アリーナ建設計画を発表する自治体や民間企業が相次いでいる。発表された施設は“米国ばり”にエンターテインメント性を追求した施設ばかり。このアリーナ建設ラッシュを後押しするのが、Bリーグの構造改革だ。

 アスリートたちの聖地となるような次世代アリーナを建設する──。世界有数の自動車メーカーのトヨタ自動車がアリーナ建設に乗り出した。施設名は「TOKYO A-ARENA」〔図1〕。東京・お台場にあったトヨタのショールーム施設「MEGA WEB(メガウェブ)」の跡地に、1万人規模のアリーナを建設する計画だ。

〔図1〕トヨタグループがアリーナ計画を発表
〔図1〕トヨタグループがアリーナ計画を発表
トヨタグループが2022年8月に発表した「TOKYO A-ARENA」の完成イメージ。トヨタ自動車のモビリティー技術などを観戦体験につなげる考えだ(資料:トヨタ自動車、トヨタ不動産、トヨタアルバルク東京)
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アリーナはトヨタグループの企業が運営するプロバスケットボールクラブ「アルバルク東京」の本拠地になる(資料:トヨタ自動車、トヨタ不動産、トヨタアルバルク東京)
アリーナはトヨタグループの企業が運営するプロバスケットボールクラブ「アルバルク東京」の本拠地になる(資料:トヨタ自動車、トヨタ不動産、トヨタアルバルク東京)
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 トヨタグループは新アリーナの重点テーマとして、「次世代スポーツエクスペリエンス」「未来型モビリティーサービス」「持続型ライフスタイルデザイン」を掲げている。パートナー企業と共にそれぞれの可能性を追求し、次世代アリーナの実現を目指す。

 近年ではトヨタ自動車のようにアリーナ建設に参入する民間企業が相次いでおり、民設民営や官民連携によるアリーナの建設が加速している。例えば、三井不動産とIT企業のミクシィは千葉県船橋市で建設を進めている「LaLa arena TOKYO-BAY」(24年春開業予定)や、群馬県太田市とオープンハウスが連携して建設する「OTA ARENA」(23年春開業予定)などだ〔図2〕。

〔図2〕相次ぐアリーナ建設計画
〔図2〕相次ぐアリーナ建設計画
上は三井不動産とミクシィが千葉県船橋市で建設を進める「LaLa arena TOKYO-BAY」。下は群馬県太田市とオープンハウスが連携して建設する「OTA ARENA」。それぞれプロバスケットボールクラブ「千葉ジェッツ」と「群馬クレイサンダーズ」の本拠地として使用する(資料:清水建設)
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OTA ARENA(資料:梓設計)
OTA ARENA(資料:梓設計)
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 この他にも神戸市や佐賀市などで新アリーナの建設が進行中。建設に向けて協議を開始した自治体などを含めると、各都道府県に1つは新しいアリーナが誕生しそうな勢いだ。