2022年に大きな話題を呼んだ「インクルーシブ」という言葉。これを旗印に掲げた施設が山形に出来上がったことで、インクルーシブの考え方が広く伝わり始めている。
山形市の外れに位置するが、この屋内型児童遊戯施設を見るために、全国から大勢の人が詰めかける。建築関係者だけではなく、福祉・教育関係者など分野もさまざまだ。現在、「インクルーシブ」をうたう公園や遊具はあっても、屋内型施設は国内に類例がないからだ。
インクルーシブという概念の認知を一気に高めた「シェルターインクルーシブプレイス コパル」は、2022年4月にオープンした〔写真1〕。シェルター(山形市)は施工を担うとともに、PFI(民間資金を活用した社会資本整備)事業者の代表企業も務めている。同社代表取締役社長の木村仁大氏は「インクルーシブの考え方を多くの人に知ってもらうことが大事。だから施設名にも入れた」と話す。