2023年は、新たなランドマークが立ち上がる、東京・虎ノ門と麻布台、そして新宿に注目だ。寒風肌を刺す冬空の下、竣工めがけて日々進む工事現場の様子を写真で紹介する。完成を今か今かと人々は待ちわびる。
東京メトロ日比谷線神谷町駅の近くで、工事の音が鳴り響く。「麻布台ヒルズ」が建設真っ最中だ〔写真1〕。ひときわ目を引くのが、完成すれば日本一の高さとなる約330mのA街区のタワー。2022年4月に上棟している同タワーは、既に虎ノ門・麻布台エリアの新たなランドマークになりつつある。道行く人々が足を止め、記念写真を撮っている。
これまで「虎ノ門・麻布台プロジェクト」と呼ばれていた麻布台ヒルズの名称は、22年12月14日に発表されたばかりだ。開発は約8.1ヘクタールの計画区域に及ぶ。そのうち低層棟の屋上や約6000m2の中央広場などを含めて、約2.4ヘクタールを緑化する。
地下空間に、東京・お台場から「森ビル デジタルアート ミュージアム:チームラボボーダレス」が移転・開業する他、都市型レジデンスやホテル、インターナショナルスクールなどが入る。こうした居住を含めた街づくりを進め、“緑の都市”を丸ごとつくり出す計画だ。
森ビルは居住者数を約3500人、年間の来街者数を2500万~3000万人と想定。約5800億円に上る総事業費をかけて、同社が30年以上取り組んできた一大プロジェクトが、エリアを一変させる。
高さ330m、日本一の超高層に
❶東京都港区虎ノ門5、麻布台1他 ❷虎ノ門・麻布台地区市街地再開発組合 ❸森ビル、日本設計、清水建設(地下構造設計)(以上、A、B-2街区)、森ビル、日建設計、日建ハウジングシステム(以上、B-1街区)、森ビル、山下設計(以上、C-1、4街区)、森ビル、山下設計、大林組(構造・共同設計)(以上、C-2、3街区) ❹清水建設(A街区、B-2街区)、三井住友建設(B-1街区)、大林組(C-1~4街区) ❺23年 ❻― ❼S造、一部SRC造・RC造(A街区)、RC造、一部S造(B-1街区、C-4街区)、RC造、一部SRC造・S造(B-2街区)、S造、一部RC造(C-1~3街区) ❽地下5階・地上64階(A街区、B-1街区)、地下5階・地上54階(B-2街区)、地下2階・地上3階(C-1街区)、地下3階・地上8階(C-2街区)、地下1階・地上3階(C-3、4街区) ❾約86万1500m2(全体)
❶所在地 ❷発注者、事業者 ❸設計者 ❹施工者 ❺竣工時期 ❻オープン時期 ❼主構造 ❽階数 ❾延べ面積