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国内旅行支援の開始や訪日個人旅行の再開──。コロナ禍で“大打撃”を受けた観光業に回復の兆しが見えてきた。この機会を逃すまいと、2023年以降さまざまなエンターテインメント施設が誕生する。
世界的に大ヒットした映画「ハリー・ポッター」の舞台裏を体験できる施設が日本に初上陸する。施設名は「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 - メイキング・オブ・ハリー・ポッター」だ。建設地は2020年8月に惜しまれつつも閉園した「としまえん」(東京都練馬区)があった跡地の一部を活用。23年夏の開業に向けて建設が進む。
新施設は、としまえん跡地を所有する西武鉄道から伊藤忠商事が約9万m2を借り受けて、うち約3万m2に新施設を建設するものだ。施設を運営するワーナーブラザースジャパン(以下、WBJ)の担当者は、「施設にアトラクションはない。映画製作の舞台裏を体験できるウオークスルー型のエンタメ施設だ」と説明する。WBJは年間約200万人超の来場者数を目指すとしている。
テーマパークでは他にも注目の動きが相次ぐ。愛知県が、愛・地球博記念公園内の未利用地や既存施設を活用し、公園施設として整備したジブリパーク。22年11月には整備予定の5エリアのうち3エリアを先行オープン、残り2エリアの2期整備が23年度に完了予定だ。
2期整備では、映画「魔女の宅急便」や「ハウルの動く城」、「もののけ姫」などの世界観を表現する。全面開業時、県は年間約180万人の来場者と、年間480億円の経済波及効果を見込んでいる。
23年 ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 - メイキング・オブ・ハリー・ポッター
としまえん跡地に世界2番目の施設
遊園地「としまえん」跡地の一部に、映画「ハリー・ポッター」の世界を体験できる施設が誕生する。完成すれば世界で2カ所目の「ハリポタ」施設になる。施設運営はワーナーブラザースジャパン、土地所有者は西武鉄道、施設所有者は芙蓉総合リース(資料:‘Wizarding World’ and all related names, characters and indicia are trademarks of and © Warner Bros. Entertainment Inc. – Wizarding World publishing rights © J.K. Rowling.)
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最寄り駅の豊島園駅もハリポタ風に改修予定だ(資料:‘Wizarding World’ and all related names, characters and indicia are trademarks of and © Warner Bros. Entertainment Inc. – Wizarding World publishing rights © J.K. Rowling.)
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❶東京都練馬区春日町1-1625-1他 ❷伊藤忠商事 ❸久米設計 ❹大成建設 ❺23年 ❻23年夏 ❼ ❽ ❾―
23年 ジブリパーク整備事業2期整備
「魔女の谷」など2エリア追加
愛知県が愛・地球博記念公園内の未利用地などを活用して整備を進める「ジブリパーク」。22年11月には県が整備を進める5エリアのうち3エリアを開園。残りの2エリアが23年度に開業予定だ。県は公園設備としては異例の計約497億円を投資。2期の総事業費は約158億円、総工費は約144億円だ
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❶愛知県長久手市茨ケ廻間乙1533-1他 ❷愛知県政策企画局 ❸スタジオジブリ(デザイン監修)、日本設計 ❹鹿島 ❺23年6月 ❻23年度 ❼RC造、S造、木造 ❽地上2階 ❾約3100m2
❶所在地 ❷発注者、事業者 ❸設計者 ❹施工者 ❺竣工時期 ❻オープン時期 ❼主構造 ❽階数 ❾延べ面積