新たなビジネスを考えるうえで脱炭素分野の知識は欠かせない。最近では建物の環境性能や木材活用に関する専門資格が多数そろい、より広い視点を含めたSDGsをテーマとする資格も登場している。注目資格を紹介する。
国連が2015年に掲げたSDGs(持続可能な開発目標)は、脱炭素の機運の高まりも後押しして、企業が経済活動をしていくうえで避けて通れないキーワードになりつつある。それに伴い、環境関連資格の注目度も急速に高まっている。
例えば環境関連資格の草分け的存在である「環境再生医」以外にも、「SDGs検定」「SDGsハウジング・プランナー」といった、SDGsを冠した資格が19年前後から複数登場するようになった。
設計者としては、専門性を生かせる断熱・省エネや木構造の設計に関する分野の資格・検定も有用だろう。
「省エネ・脱炭素エキスパート」は、前身の検定にカーボンニュートラルの項目を加えて21年に衣替え。「住宅外皮マイスター」は、省エネを含めた各種性能や機能を実現できる木造住宅のプロを対象にしている。
木構造では、住宅だけでなく中大規模非住宅を想定した「木造建築マイスター」があり、自治体が実施者となって認定資格を設けている。
その他、自治体による太陽光パネル設置義務化などを見越して、日本住宅性能検査協会の「太陽光発電アドバイザー」などの資格も注目だ。