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デジタル変革を通じて新たな事業を創り出す「価値創出サイクル」は3つの工程からなる。価値を作り出す「価値創発」と、継続的に高める「価値増幅」、2つを連結する「ブリッジ」だ。今回は第1の価値創発の勘所を、デザイン思考で有名な米IDEOを例に解説する。

 この連載は企業に価値をもたらすデジタル変革(DX:デジタルトランスフォーメーション)を組織としてどのように実践すべきかを、事例を交えつつ説明している。デジタル変革はAI(人工知能)やIoT(インターネット・オブ・シングズ)をはじめとするデジタル技術を活用して、新たな事業やサービスの創出、顧客満足度の向上などを狙う取り組みを指す。

 デジタル変革における価値創造のサイクルは、顧客に対する価値を作り出す「価値創発」、継続的に高めていく「価値増幅」、それらを連結する「ブリッジ」の各プロセスからなる。今回と次回は製品やサービスを開発する「価値創発」の進め方や勘所を説明する。デザイン思考(デザインシンキング)を提唱したことで知られるデザインコンサルティング会社の米IDEOを例に取り上げる。

 連載第1回で触れたように、価値創造サイクルは3種類の工程からなる。

価値創発:製品やサービスを開発するために以下のサイクルを回す。

  • シーズの応用仮説を策定する
  • 試作品を作製する
  • 顧客との試行を通じて評価・改良を繰り返す

価値増幅:製品やサービスを提供するために以下のサイクルを回す。

  • 価値創発で作製した試作品を実用化して「サービス部品」を生み出す
  • 顧客に提供してサービス部品を利用してもらう
  • 評価を反映してサービス部品を改訂する

ブリッジ:創発と増幅を連結する。価値創発を通じて生み出した試作品の実用化や、価値創発のサイクルへの利用結果のフィードバックなどを担う。

図 デジタル変革の全体像
図 デジタル変革の全体像
「価値創発」で製品やサービスを開発
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