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独自AIが爆発的に増えている背景には、開発ツールの進化がある。開発フェーズの全工程に加えて、運用保守フェーズもカバーするようになった。主要3社のAI開発ツールを例に特徴的な機能を紹介する。

 AI開発には従来のアプリケーション開発と異なる特有の工程があるうえに、高度な専門知識が必要だった。これがAI開発を難しくする原因の1つになっていた。しかしAI開発ツールが進化したことでハードルが大幅に下がり、独自AIの開発ラッシュを生む一因となっている。

 機械学習によるAI開発・運用の工程は大きく「学習データの作成」「モデルの開発」「モデルの運用保守」という3つのフェーズで構成される。

 学習データの作成フェーズではデータを収集・加工したうえで、学習データを作成する。具体的には、画像1つひとつに写っているものを確認してラベルを付けるといった作業をする。これを「アノテーション」と呼ぶ。

 続いてモデルの開発フェーズに進む。ここではまず機械学習モデルの骨格となるアルゴリズムを選定・実験する。そのうえで学習データをモデルに投入してトレーニングを行い、テストによる評価を繰り返しながらモデルの構造を決めるハイパーパラメーター(以下パラメーター)を調整する。

 モデルが完成してリリースしてもこれで終わりではない。運用保守フェーズでは、新しい学習データを使ってトレーニングし直すなどして随時、モデルを更新する。

図 米データロボット、米AWS、米マイクロソフトが提供する主なAI開発・運用支援ツール
図 米データロボット、米AWS、米マイクロソフトが提供する主なAI開発・運用支援ツール
AIの開発・運用プロセスをトータルにカバー
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 AI開発ツールの主要ベンダーである米データロボット、米アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)、米マイクロソフトのツールを例に、3つのフェーズに分けて特徴的な機能を見ていこう。ツールの提供形態については、データロボットはソフトウエアとクラウドサービス、AWSとマイクロソフトはクラウドサービスである。