貧困や飢餓の撲滅、再生可能エネルギーの普及、気候変動への対策―。国際連合が定めた「持続可能な開発目標(SDGs)」を、ITの活用によって達成しようとする動きが広がっている。採算度外視の社会貢献活動と考えては、本質を見誤る。SDGsは世界のニーズそのものであり、そこに「ビジネスの種」がある。だからこそスタートアップや大企業が、SDGsに真正面から向き合っているのだ。最新のデジタルテクノロジーを活用した、先行者の取り組みを紹介しよう。

特集
SDGsテック
社会課題はビジネスチャンス、1000兆円市場を狙え
目次
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SDGsで事業創出 慈善事業にあらず
国際連合の「持続可能な開発目標(SDGs)」がビジネスを変え始めた。社会課題の解決を目指すスタートアップが多額の資金を調達する一方、環境問題などから目を背ける企業は、市場からの退場を迫られ始めている。
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社会課題は「宝の山」 日本から世界へ挑戦
発展途上国に安全な水を、AIで食料問題を解決、給与の即時払いで貧困解消―。SDGsという事業の種を大木に育てようと、日本のスタートアップが奮闘している。世界に挑む各社の取り組みを追った。
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出遅れる日本IT大手 求められる「両立」
米IT大手の経営者が、SDGsに積極的な発言を重ねている。社会インフラの担い手として、もうけを出すことと社会貢献の両立が期待されているためだ。日本のIT大手もSDGsに対して、ようやく重い腰を上げ始めた。