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新型コロナウイルスの感染拡大に、経済界のトップとして危機感をあらわにする。世界全体で収束するまで2~3年と、長期戦の見通しを示した。危機の克服とアフターコロナの経済成長へ、デジタル変革を加速すべきだと強調する。

(聞き手=浅川 直輝、玉置 亮太)

中西 宏明(なかにし・ひろあき)氏
中西 宏明(なかにし・ひろあき)氏
1970年、東京大学工学部電気工学科卒。同年、日立製作所入社。大みか工場副工場長、執行役専務/北米総代表、日立グローバルストレージテクノロジーズ社取締役会長兼CEO、取締役代表執行役執行役社長などを経て2018年4月、取締役会長執行役に就任(現職)。同年5月、経団連会長に就任。1979年、米スタンフォード大学院修了。1946年生まれ。(写真:村田 和聡)
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新型コロナウイルスの日本経済への影響をどうみますか。

 相当深刻だと思います。当初は製造業におけるサプライチェーンの維持など供給サイドの問題と思われていましたが、今では完全に消費者の需要サイドの問題に移っています。

 工業製品の製造拠点が集まる中国から全世界へと感染が広がり、人々が対面でコミュニケーションできなくなりました。それだけでなく、人々の移動をはじめとする諸活動が止まってしまっています。グローバルで同時並行に被害が重なっていますから。

収束への見通しは。

 完全に元に戻るには2~3年かかるのではないでしょうか。過去の感染症は第2波や第3波が現れています。今回の場合、これから発展途上国に感染が広がるとすれば、世界各地で感染が現れては消えるというモグラたたきのような状態になるのではないでしょうか。

 中国の製造拠点の稼働状況は、私たちの感覚からすると(4月末の時点で)7~8割は戻っています。ただ、世界の需要が減ったおかげで、供給基地としての存在感がぐっと縮むのではないでしょうか。