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地銀界の盟主、横浜銀行が勘定系システムのオープン基盤への移行に踏み出した。「勘定系に戦略性は不要、記帳に特化させるべき」と語り、各種システムの役割見直しを主張。地銀協の62行で勘定系を共同化する、大胆な将来像にも言及した。

(聞き手=浅川 直輝、山端 宏実)

大矢 恭好(おおや・やすよし)氏
大矢 恭好(おおや・やすよし)氏
1985年3月一橋大学商学部卒、同4月横浜銀行入行。事務統括部長などを経て、2011年5月執行役員経営企画部長。2016年4月、持ち株会社のコンコルディア・フィナンシャルグループ(FG)代表取締役。2018年6月横浜銀行代表取締役頭取(現職)。2020年4月コンコルディアFG代表取締役社長(同)。1962年4月生まれの59歳。(写真:村田 和聡)
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超低金利や地方経済の衰退などを背景に、地銀を取り巻く収益環境は厳しさを増しています。横浜銀行の経営環境をどう分析していますか。

 当行が地盤とする神奈川県の人口は900万人以上で、当行の顧客は約500万人です。非常に恵まれた地盤に立地していて、個人と法人向けの融資がちょうど半々という構成です。

 銀行界でリテール(個人向け)ビジネスは厳しいと言われていますが、全体のリテールビジネスは悪くありません。当行は給与振込口座が約100万口座、住宅ローンの顧客が約19万人と、非常にたくさんのコアユーザーを抱えています。

 確かに、リテール関連で赤字の取引もありますが、それをカバーして余りある(付加価値の高い)リテールの取引があるのも事実です。高い取引コストをデジタル技術でどう下げていくのかが大事なポイントです。

 スマートフォンバンキングのユーザーインターフェースなどを充実させて、顧客に「横浜銀行を使っていると面白いよね」と思ってもらえるような仕組みを整えることも重要です。まだ緒に就いたばかりですが、今まさに取り組んでいるところです。