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日本オラクルの副社長職から、突然オフィス家具大手イトーキの社長に転身した。経営層にITの知見をもたらし、トップダウンによる全体最適を実現するのが使命と自認する。基幹システムの全面クラウド移行や営業改革で生産性を高め、高収益企業への脱皮を目指す。

(聞き手=浅川 直輝、貴島 逸斗)

湊 宏司(みなと・こうじ)氏
湊 宏司(みなと・こうじ)氏
1994年NTT入社。2004年NTTコムウェアでビジネス企画部担当課長。2008年サン・マイクロシステムズのサポートサービス事業オペレーション本部長。2010年日本オラクルカスタマーサポート統括システムサポート本部アカウントマネジメント本部長。2019年同社取締役執行役副社長最高執行責任者(COO)。2022年3月イトーキ社長(現職)(写真:村田 和聡)
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IT企業の幹部から一転、非IT企業の社長に就任した経緯を教えてください。

 NTT、NTTコムウェアに勤めていたころは企画部門に長く在籍していました。NTTコムウェアで仕事をしていた30代後半になって、急に「現場を知りたい」と思うようになりました。米シリコンバレーで働きたいと思うようになり38歳で米サン・マイクロシステムズ(当時)に転職し、カスタマーサポートのマネジャー職に就きました。

 ところがその後、ご存じの通りサンは米オラクルに買収されました。日本オラクルで5年ほどカスタマーサポートに従事したころ、別の現場を知りたいと、再び転職を考え始めました。

現場を知りたいという思いをずっと抱いていたんですね。

 はい、そこで転職活動を始めようと人事部門に相談したところ、当時の日本オラクル社長から社長室で人が足りないからサポートしてくれというオファーをもらったんです。その際に社長から「(将来転職するにしても)湊さんの経歴にとって、ソフトウエアやデータベースのことを知っておいて損はない」と指摘を受けました。

 それもそうかと思ってオラクルに残り、社長室に異動しました。社長をサポートしながら経営を担う職を7年ほど務めたところで、イトーキから社長職への打診があったんです。