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スマホ予約や無人受付など、様々なITを活用して回転ずし店を進化させてきた。システムを自社開発する方針を徹底し、IT人材をひき付け情報化を加速する好循環を構築。かつて独学でプログラミングを学んだ経験を生かし、新技術の使いこなしを自ら楽しむ姿勢を貫く。

(聞き手=浅川 直輝、松浦 龍夫)

田中 邦彦(たなか・くにひこ)氏
田中 邦彦(たなか・くにひこ)氏
1951年生まれ。岡山県総社市出身。73年に桃山学院大学経済学部を卒業し、醸造酢メーカーに入社。77年に個人寿司店を堺市で創業。84年「回転寿司くら」を開店。95年くらコーポレーション(現くら寿司)を設立して社長に就任し、現職。(写真:菅野 勝男)
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2021年10月期は中間決算の売上高が過去最高になるなど業績が回復しつつあります。要因をどう分析しますか。

 いくつかの要因がありました。2020年から行われた政府の「Go To Eatキャンペーン事業」で当社での利用が「無限くら寿司」と呼ばれて注目を集めたことや、人気アニメ「鬼滅の刃」とのコラボレーションでたくさんの顧客が店に足を運んでくれたことなどです。

 無限くら寿司は当社が想定したものではないですし、宣伝したわけでもありません。ただ、スマートフォンなどでの事前座席予約システムを導入できていたことが奏功して、顧客をしっかり受け入れられたという面はあります。