邦銀最大手はシステムと業務を一体で見直す戦略を推進中だ。その一丁目一番地を勘定系システムと位置付ける。システム子会社には従来の業務の枠を超えた「領空侵犯」を求める。
2021年から、グループCEO(最高経営責任者)の亀澤宏規社長が直轄するプロジェクトチームを中心に「アーキテクチャ戦略」を推進している。業務部門とシステム部門が一体になり、5~10年かけて、システムを抜本的に見直す計画だ。
当社は2015年ごろに「クラウドファースト」を打ち出し、システムのクラウド移行を進めてきた。米アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)のクラウドを中心に利用しており、米マイクロソフトのAzureや米IBMのIBM Cloudも一部で活用している。現状、三菱UFJ銀行は1000ほどのシステムを運用しており、足元で約350システムをクラウドに移した。