大阪版デジタル庁を創る DX組織を「民営化」へ
坪田 知巳 氏 大阪府 最高情報統括責任者(CIO) スマートシティ戦略部長
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大阪府のCIO(最高情報責任者)は公募に応じて日本IBMから転職した。スマートシティ戦略部を率い、行政DX(デジタル変革)の難関に挑む。「大阪版デジタル庁」と位置付ける同部の「民営化」という奇策を打ち出す。
坪田 知巳(つぼた・ともおき)氏
1984年同志社大学経済学部卒、同年日本IBM入社。2014年同常務執行役員、金融・保険郵政システム事業部長兼大阪事業所長。大阪府のスマートシティ戦略部の公募部長職に採用され、2020年4月より同部部長、6月よりCIO兼務。(写真:太田 未来子)
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私が部長を兼務するスマートシティ戦略部は、吉村洋文知事が主導して、行政DX(デジタル変革)やスマートシティ事業を推進する組織として2020年4月に新設された。府庁のIT部門だったIT業務改革課を発展させた。私は日本IBMで官公庁や企業のデジタル化を支援する仕事をしてきたが、スマートシティ戦略部の設置に伴い部長、そしてCIOに就任した。