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国内通信大手のKDDIが顧客接点のDXに挑んでいる。肥大化し複雑化したフロント系システムの改革とアジャイル導入が軸だ。プロダクトオーナーの補佐役を設け、アジャイルで大規模開発を推進した。

 「顧客体験の向上をユーザーにいち早く、タイムリーに実感してもらうのが我々にとってのDX(デジタル変革)のゴールだ。目標達成に向けてシステムと開発体制を変革していく」。KDDIの加藤利雄技術統括本部次世代自動化開発本部副本部長は、現在取り組んでいるDXの意義をこう強調する。

(写真提供:KDDI)
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 国内通信大手のKDDIは積極的なM&A(合併・買収)をてこに金融やEC(電子商取引)、電力など様々な事業に進出し、顧客基盤を多様化させてきた。同社はNTTグループやソフトバンクグループ、楽天グループといったライバルとの競争を制するべく、今まさに3年越しで顧客接点のDXに挑んでいる。

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