ビールテイスト飲料「ビアリー」ヒットの裏に、2020年4月に新設したDX(デジタル変革)組織によるデータ分析を活用した支援があった。情報基盤の連携と人材育成を進め、Food as a Service企業を目指す。
アサヒビールが2021年3月30日に発売したアルコール度数0.5%のビールテイスト飲料「ビアリー」が好調だ。酒税法における「酒類」はアルコール度数1%以上の飲料を意味し、ビールテイスト飲料は清涼飲料水に当たる。同社はアルコール度数が0%を上回り1%を下回るカテゴリーを「微アルコール」と名付けた。
体質や状況に応じて顧客が飲み方の選択肢を多様にできることを、同社は「スマートドリンキング」と呼ぶ。この考えの下、普段は酒を飲む人もビアリー片手に読書や映画鑑賞を楽しむといった飲み方をSNS(交流サイト)などで提案した。
ビアリーのヒットなどが追い風となり、国内のビールテイスト飲料の市場推計販売規模は2021年3月29日から7月4日の期間に前年同期比で約20%増えた。同社はビアリーを含むアルコールテイスト清涼飲料の売り上げを従来の約320億円から2021年に約400億円にすると意気込む。