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 AI(人工知能)による音声アシスタント機能を搭載しインターネット接続が可能なスピーカーを指す。米アマゾン・ドット・コムが2014年に発売した初のスマートスピーカー「Amazon Echo」のほか、米グーグルの「Google Home」、米アップルの「HomePod」が主要製品であり、日本市場ではLINEの「Clova WAVE」なども加わる。

 スマートスピーカーは音声による操作で、ネットを介して音楽配信サービスを利用したり、天候やスケジュールを調べたりできる。スマートスピーカーに対応した家電製品の音声操作も可能で、例えば「電気を消して」と話しかければ消灯してくれる。アマゾンやグーグルはディスプレー付きのスマートスピーカーを発売しており、動画視聴などに用途が広がっている。

 メーカー各社はスマートスピーカーから吸い上げた音声データを分析し、AIによる音声認識の精度を高めてきた。しかし人手による作業が含まれ、音声データの漏洩も発覚したことから、欧米の個人情報保護当局が問題視するようになり、各社とも対応を迫られている。例えばグーグルは(1)どのようなデータを収集し、どう利用しているのかについて透明性を確保する、(2)収集したデータについて、利用者がプライバシー設定を選択できる、(3)収集した個人情報を販売しない――などをプライバシーポリシーのページを設けて説明している。

 日本ではスマートスピーカーの普及率は低い。電通デジタルが2018年末に1万人に調査をしたところ、「スマートスピーカーを所有していない」回答者は全体の94.1%と大半を占めた。

 「いずれか1種類を所有している」回答者が持つ機種は、Google Home、Amazon Echo、Clova WAVEの順に多かった。「スマートスピーカーの認知している」回答者は全体の76.1%と高かったものの、「商品の内容や特徴まで知っている」との回答は18.1%にとどまった。利用者に用途を複数回答で聞いたところ、「音楽を聴く」(74.4%)と「天気予報を聞く」(61.1%)、「ニュースを聞く」(55.3%)が上位を占めた。

共通の通信方式で相互連携へ

 家電製品との通信方式はスマートスピーカーごとに異なるため、家電製品を複数のスマートスピーカーに対応させるのには手間とコストがかる。この問題を解決するために、アマゾン、アップル、グーグルの3社と標準化団体の米ジグビー・アライアンスは2019年12月に、スマートスピーカーや家電製品に共通する通信方式づくりを目指すワーキンググループ「Project Connected Home over IP」を立ち上げると発表した。

 スウェーデンの家具メーカーのイケア、オランダの照明メーカーのシグニファイなども参画し、製品間の相互接続性を向上させる。技術仕様は2020年後半にも公開する。公開されれば、シャープや東芝ライフスタイルなどの家電メーカーが自社製品を仕様に対応させる見通しだ。