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 「物流業界で経験を積んだ人材を集めてロボットを開発しています。顧客の要求を深く理解するためです」。中国ギークプラス日本法人の佐藤智裕社長が口にした印象的な言葉です。当たり前のようにも聞こえますが、日本のロボット開発に足りない姿勢だと感じました。福島第一原発の事故を振り返ると、最初に投入された探索ロボットは日本製ではなく米国製でした。当時、「日本はロボット大国ではなかったのか」と残念に思った記憶があります。震災から7年。日本のロボット開発はこの時の教訓を生かしきれていないという印象も受けます。(斉藤)

 IT企業がモノの世界に、製造業がネットの世界にそれぞれ手を伸ばしている。日本企業もその領域でうまくやれば勝負できる――。デンソーの技術顧問に就いた及川卓也氏はそうした思いで製造業とIT企業の文化や技術をうまく混ぜる挑戦を支援しています。政府は「ソサエティ5.0」と称して、ITと製造の融合領域の産業振興を進めています。しかし、そこは世界のあらゆる企業が目を向ける激戦区です。本当に勝てる企業になるために新しい文化を貪欲に吸収するデンソーの行方に注目します。(竹居)

 新人医療事務スタッフの離職防止にAIを生かすソラストの取材で印象的だったのは「AIがメンターの役割を担ってくれている」という人事担当者の言葉でした。メンターは新人スタッフをメンタル面を含めて支援する先輩スタッフのこと。AIはメンタル面のケアが必要な、離職リスクが高いスタッフを抽出します。一般に「AIは仕事を奪う」と言われていますが、このケースは「AIで仕事を続けてもらう」活用策といえます。(西村)

 住友生命が海外の新しい保険商品を2年で導入できた背景には、ケーススタディーで紹介した文化の壁の克服に加えて、経営陣の即断体制がありました。プロジェクトで浮上した課題に対して、社長と部長級が出席する会合で短期で解決方法を決めたのです。保険料の収納はまずクレジット決済にする、住所変更など一部事務は確認書類を郵送せずネットで通知といった判断はその成果でした。(玄)

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