
日経コンピュータ 編集後記
目次
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日経コンピュータ編集後記 2019年7月11日号
「EDIの導入?注文をこなすのに頭を悩ましている状態なのに」。ハーネス・ケーブル加工のササキが発注先企業の社長に「中小企業共通EDI」の導入を求めた際に多い反応だそうです。中小企業の社長の多くは自ら製造に関わり、受注から経理まで一部担当する場合が少なくありません。目先の注文に追われ、来年EDIがど…
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日経コンピュータ編集後記 2019年6月27日号
Pythonの人気は書店のコンピューター書コーナーに行くと実感できます。平積みされている書籍を眺めると、体感で6~7割くらいはPython関連です。AIやデータ分析の高度な内容を扱った本から、超初心者向けの易しい本まで多彩にあります。筆者も何冊か購入してみました。17年ぶりにプログラミングを楽しん…
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日経コンピュータ編集後記 2019年6月13日号
インド市場の難しさは折り紙付きです。リコーはインド事業の再建に手間取り、損失覚悟で追加の財務支援の打ち切りを余儀なくされました。ある大手商社の首脳も「インドは難しい市場だ」としみじみと語っていました。そんななか、日立製作所はインド最大手の国営商業銀行と合弁会社を設立するなど着々と足場を築いています…
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日経コンピュータ編集後記 2019年5月30日号
RPAの特集記事で先進企業14社を取材しました。取材した企業の業種の多様さが印象に残りました。RPAの導入は金融業で進んでいますが、取材した企業は金融業に加えて、商社、製造、物流、百貨店、食品スーパーと多彩です。製造業に絞ると重機、重電、住宅設備、繊維、たばこ、複合機など手掛ける製品は各社様々でし…
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日経コンピュータ編集後記 2019年5月16日号
ある欧州の自動車会社はデータサイエンティストを雇う会社を別会社にしています。一般の給与では見合わないためで、年収3000万円はザラです。
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日経コンピュータ編集後記 2019年5月2日号
取材先企業の経営戦略を分析する際、欠かせないのが組織改正などの人事情報です。全日本空輸(ANA)のIT部門はこれまで「業務プロセス改革室」という名称でした。それがこの4月の組織改正で「デジタル変革室」と改称されました。特集1で記したような、デジタルで会社の在り方を丸ごと変えていくというANAグルー…
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日経コンピュータ編集後記 2019年4月18日号
シフト管理をクラウドで効率化している飲食店や食品を扱う店舗をフォーカスで紹介しました。シフト表の作成を効率化するクラウドサービスが役立つ業種はほかにもあります。サービスのベンダーに取材したところ個別指導塾や介護施設、美容院でも導入が進んでいるといいます。いずれも日々の生活に密着した業種ばかり。業種…
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日経コンピュータ編集後記 2019年4月4日号
「何もないから真っ先に最先端の技術を導入できる」。去年、アフリカのルワンダで現地の経営者から聞いた言葉がふと頭をよぎりました。楽天の三木谷浩史会長兼社長から今秋に参入する携帯電話事業の構想を聞いた時です。
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日経コンピュータ編集後記 2019年3月21日号
プラットフォームの取材で興味深かったのは専門家が共通して専門外の研究を始めていることでした。法律家が経営学の文献を調べたり、弁護士が電気主任技術者の資格を取ろうとしていたり、経営学の研究者が法規制のあり方を論じたりするのです。理由は明白です。プラットフォームが既存の学問体系や法制度の枠組みを超える…
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日経コンピュータ編集後記 2019年3月7日号
企業が働き方改革に取り組むうえでデジタル技術の積極活用は不可欠だ―― 。働き方改革をテーマにした特集記事を担当してこの気持ちを強くしました。4月の法改正で、長時間残業の上限規制の順守などが企業に強く求められます。社員の残業の実態把握や予測にBIツールなどのデジタル技術が役立ちます。働き方の効率化に…
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日経コンピュータ編集後記 2019年2月21日号
レジリエンス(回復力)という言葉を最初に知ったのは、フェイスブックのシェリル・サンドバーグCOO(最高執行責任者)が執筆した『OPTION B(オプションビー)』を読んだときでした。夫を亡くした彼女は、日々を生き抜く中で、自分のみならず社会や子どもにも今こそレジリエンスが必要なのだと実感していきま…
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日経コンピュータ編集後記 2019年2月7日号
「ずいぶん壮大な企画ですね」。デジタルトランスフォーメーション(DX)に真っ正面から向き合った記事を作りたいと取材先に説明すると、大抵こんな反応が返ってきました。何かの技術やツールを導入すれば済むわけではなく、企業全体の変革を意味する言葉だと実感しているからこその反応だったのでしょう。言葉自体は広…
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日経コンピュータ編集後記 2019年1月24日号
特集で平成史を彩った31のトピックを取材しました。記者にとってはこの31年間で社会におけるITの存在感がいかに大きくなったかを改めて感じる機会となりました。
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日経コンピュータ編集後記 2019年1月10日号
2018年は仮想通貨にとって受難の年でした。取引所で相次ぐコイン流出、Bitcoinの暴落、Bitcoin Cashの分裂とトラブル続きです。ただ、このことはブロックチェーンの将来にとって必ずしもマイナスとは限りません。投機目的の人間が業界を見限って退出する一方、ブロックチェーンを社会的な課題の解…
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日経コンピュータ編集後記 2018年12月20日号
「昔はたんすを1人で持ててナンボと言われて育ったものです」。ニトリHD傘下ホームロジスティクスの五十嵐明生社長が話すように、家具業界をはじめ物流現場は体力がものをいう職場。ところが今は「1人で持つのは悪」だとか。理由は様々ですが、各社はきつい仕事というイメージの払拭に腐心しています。ロボットが動き…
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日経コンピュータ編集後記 2018年12月6日号
特集でRPAツールや活用策を広く取材しました。そこで気づいたのはツールだけでなく、ツールを使うユーザー企業もノウハウを蓄積して普及につなげようと進化していることです。そのノウハウや創意工夫が多彩なので、特集では15の格言として紹介しました。
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日経コンピュータ編集後記 2018年11月22日号
減収続きの米IBMは2015年度に売上高で米マイクロソフトに抜かれました。エンタープライズIT業界では大きな節目といえます。そんな状況を打破するため、IBMが4兆円弱を投じて米レッドハット買収の一手を打ちました。
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日経コンピュータ編集後記 2018年11月8日号
私が携帯電話を初めて持ったのは1990年代後半です。といっても最初はPHS(簡易型携帯電話)で、その後契約したPDC方式の携帯電話も平日昼間は使えない「ドニーチョ」という格安プランで数年間粘りました。当時は固定電話が主流で、それでもあまり困りませんでした。
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日経コンピュータ編集後記 2018年10月25日号
食卓に焦点を当てたい――。そう思ったのは今年に入ってからでした。その気持ちは外食企業の決算発表会に出席するたびに強くなりました。
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日経コンピュータ編集後記 2018年10月11日号
初めて実施したAI活用に関する100社調査では、国内企業の多くがAI活用で一定の成果を挙げているものの、業績に影響を与えるほどの効果を得るのはこれからとの現状が浮かび上がりました。調査では過去3年間と今後3年間のAI関連の投資額も聞きました。