全4064文字

東京証券取引所を傘下に持つ日本取引所グループ(JPX)でCIO(最高情報責任者)を務める横山隆介常務執行役が、2020年10月1日のシステム障害以降初めてメディアの単独取材に応じた。「じくじたる思い」と話すシステム障害の再発防止へ、マイクロサービスやクラウドの一部活用などでレジリエンス(復元力)を強化すると誓う。

横山 隆介(よこやま・りゅうすけ)氏
横山 隆介(よこやま・りゅうすけ)氏
日本取引所グループ 常務執行役CIO(最高情報責任者)兼 東京証券取引所 取締役常務執行役員 1986年東京証券取引所入所。2011年執行役員。2017年日本取引所グループ常務執行役(現職)兼東京証券取引所常務執行役員(同)。2019年東京証券取引所取締役(同)。(写真:北山 宏一)
[画像のクリックで拡大表示]

 東証の2020年10月1日のシステム障害は、東証が取引を全面的にシステム化した1999年以来初めて、全銘柄の終日売買停止に至った。3兆円規模の売買機会が失われたとされる。

 東証では2005年と2006年に大きなシステム障害があり、当時の社長が辞任する事態になりました。私は今で言うIT企画部の課長という立場で、システム障害や金融庁への対応などをしていました。

 システム障害でトップが辞任する事態を、ITの担当者として非常に重く受け止めていました。我々は同様の事態を二度と起こしてはいけないとの思いで、外部からCIOを招いたり、開発から運用までのプロセスを全面的に見直したりしてきました。

2005年のシステム障害では現場の課長として対応に追われた横山氏。今回の障害をCIOとして振り返る(写真:北山 宏一)
2005年のシステム障害では現場の課長として対応に追われた横山氏。今回の障害をCIOとして振り返る(写真:北山 宏一)
[画像のクリックで拡大表示]