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DX(デジタル変革)の推進を担うデータベースはより重要性が増し、そのニーズに沿った機能強化が続いている。データベース活用の舞台がクラウドに移りつつあり、そこでは新たな「常識」が生まれている。「データをコピーせずにすぐ分析」したり、「チューニングもデータベースにお任せ」したりできるようになってきた。最新手法を押さえ、DXに向けて活用を深めよう。

(写真:Getty Images)
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 今も昔も企業システムの中核を担うデータベース。枯れた製品と思われがちだが、クラウドのデータベースサービスを中心にいまだ進化を続けているし、その活用の重要性も増している。データベースの現在、新常識、そして次なる課題を探っていこう。

 まずは現状把握である。データベースを取り巻く最近の大きなトピックは、やはりDX(デジタル変革)の推進だ。DXへの取り組みを契機に多くの企業がデータ活用の高度化にかじを切ってきた。データ分析1つをとっても、これまでより大量かつ多様なデータをより速く集め、分析を深められるデータベースの構築が求められてきた。

 企業が扱うデータは膨大かつ多様化している。これまでの構造化データだけでなく、画像や音声、映像などの非構造データも分析対象に入ってきた。分析手段も増えている。従来のBI(ビジネスインテリジェンス)ツールに加え、AI(人工知能)や機械学習を活用する例は珍しくない。

 こうしたデータ活用を高度化する場として、クラウドが主流になりつつある。AWS(Amazon Web Services)、Microsoft Azure、Google Cloudなど大手クラウドベンダーはさまざまなデータベースサービスを用意する。Oracle DatabaseやMicrosoft SQL Serverなどの商用製品に加え、PostgreSQLやMySQLといったオープンソースなど品ぞろえは豊富だ。クラウドベンダーが独自に開発したデータベースサービスも提供する。