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言語モデルがますます賢く

 続いてAIに関する発表を見ていこう。グーグルのスンダー・ピチャイCEO(最高経営責任者)はGoogle I/Oの基調講演で、文章の内容を理解したり新たに生成したりできる言語モデルと呼ばれるAIを2つ紹介した。1つは自然な質疑応答ができるAIである「LaMDA 2」、もう1つは自然言語に関する様々なタスクを1つのモデルで処理できる汎用AIの「PaLM」だ。

 グーグルはLaMDA 2を搭載したツール「AI Test Kitchen」を、一部の限られたユーザーに対してまもなく提供する。このAI Test Kitchenは、LaMDA 2が備える質疑応答や文書生成の能力を気軽に試せるツールだ。

 AI Test Kitchenが備えるデモ機能は3つある。1つめはユーザーがある場所の名前を与えると、その場所で起こりそうな面白いできごとをAIが創作する「Imagine It」。例えば「海で最も深い場所」と入力すると、AIは「海の底では巨大なヘビのような生き物があなたの頭の上を泳ぎ回っています。ウツボが手を振っているように見えます」といった文章を創作する。

 2つめはユーザーが何らかのタスクを与えると、そのタスクを処理するためのTo DoリストをAIが作り出す「List It」。例えば「家庭菜園を作りたい」と入力すると、AIは家庭菜園を作るためのTo Doリストを「菜園の種類を選ぶ」「苗を買ってくる」「水をまく」といった具合に創作する。加えて家庭菜園で野菜を栽培する際の注意点などもAIが教えてくれる。

図 人間とLaMDA 2の会話例
図 人間とLaMDA 2の会話例
「LaMDA 2」は会話からTo Doリストを作る
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 最後はどんな文章や単語を入力しても、犬に関する話題で応答する「Talk About It(Dogs Edition)」である。

「偏見」を取り除くのが狙い

 グーグルがAI Test Kitchenを公開する狙いは、言語モデルにつきまとう偏見や信頼性に関する問題を改善することにある。言語モデルは学習データが内包する偏見(バイアス)を、そのまま引き継いでしまう問題を抱えている。差別的な表現を含む文章を学習すると、差別的な文章を生成するようになってしまうのだ。

 グーグルは昨年のGoogle I/O 2021で、LaMDA 2の前バージョンである「LaMDA」を発表して以来、社内でLaMDAを従業員がテストして、暴力的・差別的な発言をしていないかチェックを進めていた。問題のある発言を見つけた場合は開発チームに連絡し、モデルを修正してきた。AI Test Kitchenの公開で、AIを改善する取り組みを社外にも広げ、加速させる。