コロナ禍のテレワークによりWeb会議ツールは急速に普及した。少人数の打ち合わせから大規模な会議まで、業務に欠かせない存在だ。ただ多くの企業は緊急に導入したため、改めてツールを見直す動きもある。Zoom、Teams、Cisco Webex、Google Meetの主要4製品を取り上げ、業務利用で重要な機能を徹底比較する。
システムインテグレーターである日本ビジネスシステムズ(JBS)の胡田昌彦MS統合サポートセンターシニアエキスパートらのチームは社内のWeb会議を開くたび、内容を録画し「字幕」を自動で付けている。ここでいう字幕とは、参加者の音声を文字に変換し動画に重ねて表示したものだ。
字幕を付けることにより、後でWeb会議を見直しやすくなるという。字幕だけが表示されたウインドウでテキストをクリックすると、動画の該当箇所への頭出しができるからである。
使っているWeb会議ツールは米マイクロソフトの「Microsoft Teams」だ。これと自動字幕機能を持つ動画保存・配信ツールの「Microsoft Stream」を連携させる。TeamsとStreamはどちらも「Microsoft 365」に含まれる。Microsoft 365のユーザーであればすぐに字幕機能を使える。
コロナ禍によって在宅勤務になり、Web会議を開くケースが増えた。対面での会議に比べるとコミュニケーションを取りづらい面はある。ただ字幕生成をはじめ、Web会議だからこそ実現できることもある。Web会議ツールの機能を積極活用したい。
Web会議ツールとして多数の製品が登場している。ここでは「無期限の無料版がある」「法人向けがある」「日本企業で広く使われている」「専用機器が不要」という条件に当てはまる主要4製品を取り上げる。冒頭に挙げたMicrosoft Teams、米ズーム・ビデオ・コミュニケーションズの「Zoom」、米シスコシステムズの「Cisco Webex」、米グーグルの「Google Meet」だ。これら4製品の機能を比較する。