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ITサービス各社の2020年度業績は、NTTデータや野村総合研究所など増収増益を確保する企業がある一方で、大塚商会や日鉄ソリューションズのように減収減益の企業も出るなどばらつきが見え始めた。企業の業績を売上高/収益力/成長性の面で分析するとともに、新型コロナ禍の影響を振り返り、2021年度を展望する。

(写真:Getty Images)
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 「2021年3月期は想定よりもマイナス影響が少なく、堅調な決算になった」――。NTTデータの本間洋社長は2021年5月11日に開催した決算説明会でこう発言した。2020年4月の緊急事態宣言以降、IT投資の抑制やプロジェクトの中止、延期などの逆風が吹く中でも、同社をはじめ野村総合研究所(NRI)やTIS、SCSKといったITサービス大手は増収増益を確保した。

 ただしITサービス企業全体では、2019年度のような全面的な増収増益ではなくなったのが2020年度の特徴だ。日経コンピュータはITサービス大手の2020年度の決算資料を基に、売上高上位30社の業績を集計した。2019年度は9割以上の企業が増収だったのに対して2020年度は6割、同じく増益も2019年度の9割以上に対して2020年度は7割にとどまった。

 減収減益だった大塚商会の大塚裕司社長は2021年2月1日の決算説明会で「リーマン・ショック以来のこと」と説明。コロナ禍で思うように営業活動ができなかったことが要因とみられる。

表 ITサービス企業の売上高ランキング(上場企業が対象)
増収・減収は分かれる形に
注:決算月が2020年7月~2021年6月の決算を「2020年度」と表記。伸び率は小数点第2位を四捨五入。▲はマイナス。NTTデータ、SCSK、インターネットイニシアティブ、伊藤忠テクノソリューションズは国際会計基準(IFRS)に対応。SCSKは会計基準変更により2019年度の売上高の伸び率と営業利益の伸び率を公表していない(写真:Getty Images)
注:決算月が2020年7月~2021年6月の決算を「2020年度」と表記。伸び率は小数点第2位を四捨五入。▲はマイナス。NTTデータ、SCSK、インターネットイニシアティブ、伊藤忠テクノソリューションズは国際会計基準(IFRS)に対応。SCSKは会計基準変更により2019年度の売上高の伸び率と営業利益の伸び率を公表していない(写真:Getty Images)
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上位が入れ替わり

 明暗はどこで分かれたのか。SMBC日興証券の菊池悟シニアアナリストは、「前年度の受注残が多かった企業や、ユーザー企業の基幹システムに深く関わっている企業ほどコロナ禍でも開発や運用業務が順調に続き、結果的に手堅い業績につながったのではないか」と分析している。逆にデジタルマーケティングやIoT(インターネット・オブ・シングズ)活用といった新技術・サービスの導入に強いITサービス企業は、ユーザー企業の様子見の姿勢に影響を受けた可能性があるという。

 売上高ランキングの順位は2019年度と同じくNTTデータが首位、大塚商会が2位だった。3位と4位はキヤノンマーケティングジャパンとNRIの順位が入れ替わり、NRIがトップ3にランクインした。

 目立ったところではNECネッツエスアイが前年度10位から8位に順位を上げた。売上高は前期比11.7%増の3391億円、営業利益は同57.4%増の255億円。いずれも過去最高を更新した。主な要因は、「GIGAスクール構想関連の案件を多く受注できたことや、基地局など通信事業者向けの設備販売が伸びたこと」(川内理紗子経理部IRグループ担当課長)だった。

 さらに、日経コンピュータはこの30社を「営業利益率」と「営業利益の伸び率」の順でそれぞれ並べた。