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ファミリーマートがTポイント運営会社の株式売却を検討していると分かった。楽天とNTTドコモの共通ポイントを追加採用する方針に伴う動きだ。Tポイント陣営の中核をなすファミマの乱により勢力図が一変しそうだ。

 ファミリーマートが共通ポイント「Tポイント」運営会社の株式売却を検討していることが2019年1月、日経コンピュータの取材で明らかになった。

 運営会社はカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)傘下のTポイント・ジャパン(TPJ)だ。TPJの株主とそれぞれの出資比率は、CCC子会社のCCCマーケティングが約50%、ソフトバンク・ヤフー連合が約35%、ファミマが約15%。出資企業は自社の店舗やEC(電子商取引)サイトにTポイントを導入しており、「Tポイント陣営」の中核をなす。

 中核企業の1社であるファミマが年内にもTPJの全株式を売却する方向で関係会社などとの協議に動いた。CCC側が買い取る案が有力で、売却額は100億円規模との見方がある。

dポイントは1800億円規模

 ファミマは2007年にTポイントを導入した。それより前は、コンビニではローソンがTポイントに加盟していた。その後、ローソンに出資する三菱商事が自前で共通ポイント事業に乗り出し、ローソンがTポイントから離脱。その知らせを受けた直後にCCCの増田宗昭社長がファミマの上田準二社長(当時)を口説き落とし、提携をまとめたとされる。

 ファミマがTPJへの出資にまで踏み込んだのは2015年だ。ファミマがTPJの株式を15%取得し、取締役も派遣した。ファミマとCCCの協力関係は一段と深まった。

 ところがここ1~2年で関係は急変した。マルチポイントの流れが加速したためだ。従来は1社につき1種類の共通ポイントを導入するのが一般的だった。だがここにきて複数のポイントを使えるようにする企業が増え、競争に異変が生じている。

図 共通ポイントの勢力図
図 共通ポイントの勢力図
ファミリーマートはマルチポイントへ
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 ファミマは2019年11月にも、Tポイントに加えて楽天の「楽天スーパーポイント」とNTTドコモの「dポイント」を採用する方針だ。共通ポイント業界はCCC、Pontaを展開するロイヤリティマーケティング、楽天、ドコモの主に4陣営がしのぎを削る。楽天とドコモは資金力と巨大な顧客基盤を生かして攻勢に出ており、TポイントやPonta陣営の切り崩しにかかっている。例えばドコモは携帯電話の料金などに応じて年1800億円規模のポイントを利用者に発行しており、加盟店は集客効果を見込みやすい。

 両社は共通ポイントで後発だったこともありマルチポイントに寛容だ。ドコモ幹部は「うちはマルチ許容だけど、エクスクルーシブ前提(のTポイント)はこれからの時代、辛いのでは」とみる。マルチポイントの加速は、新興勢の巻き返しの象徴でもある。