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リクルートマネジメントソリューションズが新入社員意識調査の結果を公表。その内容を踏まえて、「Z世代」である新人の育成法を示した。テレワークでは、オンラインで新人同士のつながりをつくるのが重要だという。

 コロナ禍でテレワークが急速に普及し、新入社員(新人)の教育に頭を悩ませる企業は少なくない。対面指導が難しい中で、現場のリーダーや上司はどのように新人を育てればよいのか。

 その参考になるのが、リクルートマネジメントソリューションズ(リクルートMS)が2021年6月28日に発表した「2021年新入社員意識調査」の結果だ。Z世代(1990年代後半に生まれた人)に属するデジタルネーティブの新人は、10年前の新人に比べて特徴が異なる。例えば上司への期待として、「一人ひとりに対して丁寧に指導すること(47.7%)」が10年前から13.7ポイント伸びて2位に入った。一方、「仕事に情熱を持って取り組むこと(21.4%)」は14.6ポイント減り7位になっている。

図 「上司に期待することは何か?」の回答結果(8位まで抜粋)。カッコ内は2011年調査との差異
図 「上司に期待することは何か?」の回答結果(8位まで抜粋)。カッコ内は2011年調査との差異
上司に望むのは傾聴や丁寧な指導(リクルートマネジメントソリューションズが発表した「2021年新入社員意識調査」を基に日経コンピュータ作成)
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 リクルートMSの桑原正義HRD統括部主任研究員はZ世代のこうした特徴を踏まえ、テレワーク下における育成方法のポイントを大きく5つ挙げる。それは「人の側面のコミュニケーション」「見える化」「ルール化」「シェアリング」「オンライン活用」だ。

新人の話を否定せず受け止める

 人の側面のコミュニケーションは、新人に関心を向けることを意味する。上司は新人の仕事がはかどっているか、業務に問題はないかといった点を気にしがちだ。しかしより重要なのは、新人との人間関係だという。新人の持ち味や価値観を知るには、困っていることや手掛けたいことなどを否定せず聞いて受け止める。他にも例えば、ミーティングの前に時間を取って最近うれしかったことなどを語ってもらう、いつでも入退室可能な雑談部屋を用意する、といった施策も重要だという。

 見える化やルール化も大切だ。例えば社員の健康状態を把握するITツールを活用して、常に新人の状態を把握しておく。そして企業内で最低限のルールを決める。例えば何でも相談していい時間を設ける、ミーティング前の15分間は新人に語ってもらう時間にする、といった具合だ。

 シェアリングとは、知識などをシェアする場をつくることである。新人同士が業務内容や悩みをシェアする場や、上司やリーダーが部下の育成についてシェアする場などだ。

 オンライン活用は、ツールを駆使した横のつながりの創出である。これまでは新人同士が交流する場合、同じ部署など範囲が限られていた。しかし業務のオンライン化が進み、他部署や社外の人とも容易につながれるようになった。桑原主任研究員は「職場の枠を越えられる環境を構築することが重要になる」と話す。