

社長の疑問に答えるIT専門家の対話術

目次
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有力企業だからこそ自ら変わる ビザやマスターが本業を再定義
[第215回]
米ビザや米マスターカードは即時決済など新分野で新興各社と提携を進める。自身の強みと課題を明確にして不可欠な技術を用意し、本業を自ら再定義する。変わらなければ新興各社やアマゾンなど社会基盤の担い手に後れを取る。
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言いなりにならない設計者と組み あるべきシステムを掘り起こそう
[第214回]
経営や事業の方針が決まればそれを担う業務とシステムの姿も決まってくる。発注者の言いなりにならない設計者と組めば、あるべきシステムを見いだせる。発注者と設計者が業務の流れを見極めるためにデータモデリングが必要だ。
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テスラCEOがツイッターへ買収提案 人や車、社会のデータ連携を後押し
[第213回]
米テスラのイーロン・マスクCEOが米ツイッターの買収を提案した。電気自動車メーカーの経営とSNSへの関与はマスク氏にとり同一線上にある。様々なデータが連携、影響し合う社会で事業をする時代に入っているからだ。
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倫理の問題をツールで発見 個人のデータを非難されずに使う
[第212回]
個人のデータを使って事業をする場合、社会に受け入れてもらう必要がある。法律を守っていても非難が寄せられ、事業を中断する事態が起きている。備えとして、実務家が集まり、倫理面の問題を事前に洗い出すツールを作った。
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事業の創出や変革のカギ 「何を可視化しているか」
[第211回]
事業の創出にあたり「データで何を可視化しているか」と問うことが重要だ。それによって事業の軸が定まり、どこでどう強みを出すかを明確にできる。米ウーバーテクノロジーズの事例から、何を可視化して事業を設計したのかを探る。
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社会課題を本業でどうこなすか 米ストライプから学ぶ3カ条
[第210回]
社会の課題を本業の中でこなし、達成していくことが企業に求められる。決済支援を手掛ける米ストライプの炭素除去への取り組みは参考になる。「世界は、顧客は、何を求めているかを問う」という同社の社風が重要である。
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日本企業が最も苦手とする手法 ビジネスコンポーザビリティー
[第209回]
ビジネスを組み替えられる(コンポーザビリティー)企業は業績が良いという。だが業務や人、ITが密接に結合している日本企業がそうするのは難しい。複雑に絡み合う業務と情報システムを解きほぐすことから始めるしかない。
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現場の判断をITで自動化する デジタルディシジョニングの勧め
[第208回]
デジタルディシジョニングは現場の判断をITで自動化する手法である。判断には業務ルールを使い、結果のデータを分析し、ルールを見直していく。判断のノウハウをディシジョンモデルとして記述することが出発点になる。
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今こそ劇的な時短をITで 個人起点で将来を考え直す
[第207回]
時間の価値を認め、有効に使っていくには抜本的な時短が必要である。無駄は部門間にあることが多く、両者が信頼関係を築いて削減するしかない。社員がどう時間を使いたいか、個人を起点に再考することが大前提になる。
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デジタル一本やりを疑うNTT社長 新たな社会の思想を求めて対話
[第206回]
NTTの澤田純社長の新著『パラコンシステント・ワールド』は難しいが面白い。データとAIで何でもできるとする“デジタル一本やり”を批判しているからだ。IT関連の仕事をする人が「ITでできないこと」を考えるきっかけになる。
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DXもITも迷信である 付き合うがとらわれない
[第205回]
コンピューターは合理的な道具だがそれを使う人間が合理的とは限らない。このため非合理な迷信とITの利用との差はそれほど大きいわけではない。使いこなすことに挑みつつ、ITの利用がもたらす害にも気を配る必要がある。
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構想や計画に効く6つの視点 物事の関係をとらえ考える
[第204回]
翌年以降の活動に向けて構想を練り計画を立てる時期が来ている。意味ある取り組みをするには物事の関係を大きくとらえて考える必要がある。構想や計画を深めるための「6つの視点」を紹介する。
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ITの将来予測で流れを把握 自社のシナリオ作りに使う
[第203回]
リサーチ会社などが発表するITの将来予測から大きな潮流が見て取れる。自社の業務改革とIT利用のシナリオを書く際、参考にできる。複数の技術を組み合わせて使い、しかも改良し続ける必要がある。
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歴史無き日本の情報システム 過去に学ばず同じ失敗が続く
[第202回]
日本における企業情報システムの歴史は60年程度だがあまり知られていない。過去の知恵や経験が引き継がれず技術が新しくなっても似た失敗を繰り返す。多岐にわたる情報システムの仕事の中から不変の箇所を見極める必要がある。
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IT専門家はIT以外も学ぼう ITの問題はITでは解けない
[第201回]
200回を超えた本連載ではIT以外のテクノロジーもたびたび紹介してきた。IT専門家はIT以外にも目を向けることで本来の仕事ができる。様々なテクノロジーの本質をつかみ、経営者や事業部門と対話しよう。
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過去40年間で最も変わったこと すべてをつなぐ社会基盤の成立
[第200回]
コンピューターの利用について40年前と現在で最も顕著な変化は何だろうか。インターネットによって人やモノをつなぐ社会基盤ができたことだと考える。社長やIT専門家の役割は不変だが社会基盤を常に意識しなければならない。
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企業の正しさが厳しく問われる 社会課題と本業改革にITで対処
[第199回]
SDGs(持続可能な開発目標)への取り組みなど「正しさ」が企業に要求される。社会課題と本業改革の双方に企業は取り組み続けなければならない。知恵を絞り、策を立て、社会基盤になったITを使いつくすことがカギになる。
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高額買収相次ぐBNPLサービス 若者が望む新購買体験を実現
[第198回]
BNPL(バイ・ナウ・ペイ・レーター)サービス会社の高額買収が相次ぐ。若者が望む、「商品を見てから支払う」購買を実現できる点が評価されている。そうした若者に自社として何をどう提供するかがすべての企業に問われる。
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アップルの「インパクト促進策」 マイノリティー起業家を後押し
[第197回]
マイノリティー(少数派)と組み、社会問題への解決策を実行に移していく。米アップルは社会にインパクトを与える起業家15人を支援すると発表した。15人とも黒人やヒスパニック、少数民族といったマイノリティーである。
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デジタル変革の勘所をグッチに見る Z世代があこがれるブランドに再生
[第196回]
伝統を保持しつつITを駆使、Z世代(デジタルネーティブ)が好む企業になる。創業100年のグッチは変革を進め、年商の6割を35歳未満の客から得る。その取り組みはデジタル変革の成功例として多くの企業に通じる示唆に富む。