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米アマゾン・ドット・コムを筆頭にGAFAと呼ばれる4社は巨大流通業である。4社ともITを駆使し、消費者に新たな購買体験を提供する。消費者向け事業を手掛けるすべての企業にGAFAの動きは参考になる。

 顧客志向の経営が重要と言われており、顧客との接点をどうしていくか、経営者も情報システム担当者も考える必要がある。鍵を握るのはモバイルインターネットがもたらした新社会基盤である。ITとそれを使った生活や仕事、情報が一体になった基盤により、小売りや物流など流通は変わりつつある。その変化はGAFA(米グーグル、米アップル、米フェイスブック、米アマゾン・ドット・コム)の事業ポートフォリオを見れば分かる。

物流自動化に投資するアマゾン

 商品を見つけやすいサイト、購買履歴に基づき商品を推奨、といった体験を顧客にもたらし、全米第2位の小売業になったアマゾンの成長の軌跡はよく知られている。新サービスを提供し続け、プライム会員に特典を与え月額料金を徴収する仕組みを確立。さらに他の事業者や消費者自身が商品を売買できる場を提供する。アマゾンのサイトでは商品が頻繁に検索され、グーグルのそれを超えたとも言われる。

 実店舗や倉庫の自動化も含めた物流にも力を入れる。膨大かつ多様な商品を、新しいものが次々に投入されても、正確かつ迅速に配送する。2017年に買収した食品スーパー、米ホールフーズ・マーケットはオンラインで注文を受け付け、2時間以内に食品を届ける。物流面では2020年6月、自動運転の米ズークスを買収した。ズークスは車両、自動運転ソフト、AI(人工知能)をゼロから構築しており、アマゾンが育て、配送、宅配、配車などに活用していくとみられる。