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借金の返済能力を示す目安から、人間力を算出する新たな指標へ。信用スコアが進化を遂げようとしている。約束を守るほど得点が上がって様々な特典が受けられる仕組みは広がるか。

 202X年2月20日の朝。10年勤めた大手コンピューターメーカーを退社してフリーランス技術者として独立していたあなたは、いつものようにスマートフォンを開いた。日課である「信用スコア」の値をチェックするためだ。

 「おっ、昨日は770点だったのが800点に上がってる。お客さんに納品したアプリが好評だって聞いていたけど、それが効いたのかな」

 電子メールが届いていた。住宅ローンを申請していた○×ネット銀行からだ。「本審査結果のお知らせ、承認となりましたことをお知らせします、とあるぞ。やった、審査が通った。フリーランスはローンやクレジットカードの申し込みが大変と聞いていたけど、○×ネット銀行は信用スコアを審査条件にしていたから申し込んでよかった」

 午後7時。その日の仕事を終えたあなたは予約していた人気レストランへ向かった。店の前の行列を横目に店内へ。「予約は3カ月待ちと聞いていたけど、スコア700点以上の人限定のコースがあって助かったな」

 以上は架空のシナリオである。消費者の膨大な個人データをAI(人工知能)で分析して点数を算出し、信用力の尺度としてサービスの内容を決める基準にする――。日本でもこんな取り組みが広がっている。鍵となるのが個人データを基にAIが自動的に算出するスコア、すなわち信用スコアだ。

図 信用スコアの全体像
図 信用スコアの全体像
AIとデータ時代の基盤技術に
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