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既存のOracle Databaseの移行先として、米オラクルのパブリッククラウド上のサービスが注目されている。「Oracle Exadata Database Service on Dedicated Infrastructure(ExaDB-D)」はその1つだ。移行のための変更やノウハウ習得を最小限にとどめ、保守コストの削減につながる。

 既存のOracle Databaseの移行先として、米オラクルのパブリッククラウドであるOracle Cloud Infrastructure(OCI)上のデータベースサービスが注目されています。その最大の要因は移行性です。OCIはOracle Databaseに関する幅広いサービスをラインアップしており、最適な移行先を選べるようになっています。移行のための変更やノウハウ習得を最小限にとどめ、保守コストの削減につながります。

 オープンソースのDBMS(データベース管理システム)に変更してクラウドへ移行すること多くなっていますが、変換コストや期間がかかり、エンジニアが新たなDBMSを学び直す負担も発生します。Oracle Databaseのユーザーにとって、OCI上のデータベースサービスはリスクと変換コストを抑えた現実的な移行先の1つです。今回はOCI上のデータベースサービスから「Oracle Exadata Database Service on Dedicated Infrastructure(ExaDB-D)」を取り上げ、その特徴と用途を説明します。

Oracle Exadataとは

 ExaDB-Dは、Oracle Exadata Database Machine(Oracle Exadata)をクラウドに対応させたサービスです。Oracle Exadataとはハイエンド向けに、Oracle Databaseを高速かつ安定して動作するようにつくられた専用のハードウエアとソフトウエアが一体となった製品です。特にストレージ層を強化しています。

 大量のデータ分析や参照をストレージ層で処理して、結果をデータベースに返す仕組みになっており、Oracle Databaseを一般的なサーバーに導入して利用するよりも高速な処理性能や、データの高い圧縮率を得られます。Oracle Exadataは長らくオンプレミス製品として販売され、大規模なデータを保有する企業を中心に利用されてきました。ExaDB-Dの登場でクラウドでも利用できるようになりました。

オンプレミスとのギャップが小さい

 OCI上にはOracle Databaseを基にしたサービスが複数あります。それぞれ利用できる機能、可用性や性能の高さは異なっています。こうしたなかで、ExaDB-Dと「Autonomous」はOracle Exadataをベースとしており可用性と性能が非常に高いサービスです。

表 Oracle Cloud Infrastructure(OCI)上でOracle Databaseを利用できるデータベースサービス
表 Oracle Cloud Infrastructure(OCI)上でOracle Databaseを利用できるデータベースサービス
可用性と性能の高さは異なる
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 ExaDB-DとAutonomousの最大の違いは「自動化」です。Autonomousは自動化を積極的に取り入れています。DBMSのパッチ適用、チューニングなどを自動化しており運用効率を高められます。その半面、オンプレミスのOracle Databaseを移行する際にギャップが発生しやすく、設計変更が必要となる可能性が高くなります。ExaDB-Dは「ほどよい自動化」がなされており、オンプレミスとのギャップを最小限にしつつ、運用効率を高められるつくりになっています。以下でExaDB-Dの特徴を見ていきます。