865社調査が照らす
Withコロナ時代を生き抜くための手段としてあらゆる企業がデジタルトランスフォーメーション（DX）への取り組みを始めている。だが、業種や企業規模によって取り組みに温度差が見られるのも事実だ。コロナ下の日本におけるDXの実態はどうなっているのか。DX推進のパートナーとなるITベンダーはどのように選べばいいのか、そもそも今はDX投資を増やすべきか抑えるべきか、企業の悩みは尽きない。日経BP 総合研究所 イノベーションICTラボ独自の865社調査報告書『DXサーベイ2 Withコロナ時代の現状と課題分析』の結果から、DXで成果を上げるための勘所を照らし出す。
出典：日経コンピュータ、2021年3月4日号 pp.44-51
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コロナ禍でするべき対応
企業はニューノーマルへの対応が急務である――。こう指摘されることが多い。もっともらしいメッセージだが、ニューノーマルの具体像が不明確では、どこから手をつけていいか分からず、何も前に進まない。
ユーザーが重視すること
流通・物流・運輸業と製造業は現場任せの風潮があるようだ。流通・物流・運輸業の特徴は「重要性を理解しているものの、現場任せ」（45.6％）の割合が、ほかの業種に比べて高かった。製造業で「重要性を理解しているものの、現場任せ」と回答した割合は41.7％で、全体の数字を上回る。
4割弱が現場任せ
DX投資について「大幅な増額」と「どちらかといえば増額」のいずれかを選んだ企業を対象に、その理由を尋ねた（複数回答可）。その結果、最も多かった理由は、「業務の自動化／効率化を急ぐ」（66.1％）だった。2番目に多かったのが「テレワークシステムの整備を急ぐ」（54.3％）である。DX投資を増やす大き…
新型コロナウイルスの感染拡大はデジタルトランスフォーメーション（DX）への投資にどのような影響を与えたのだろうか――。
