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社長の掛け声よりExcelシート 三井住友海上に見る推進のコツ

 働き方改革を進めよ――。トップが発破をかけても、業務を見直す経験が少ないと現場は動けない。カイゼン活動が根付いている工場の現場ならまだしも、オフィスの現場はなおさらだ。

 「最初に大切なのは目的を明確にしたり進め方を示したりして、改革の道筋ともいえる『働き方改革のフェアウエー』を示すこと」。こうアドバイスするのは人事コンサルティングや研修などを手掛けるリクルートマネジメントソリューションズで2016年から働き方改革を推進してきた立花則子経営企画部人事グループマネジャーだ。

 立花マネジャーは取り組みの中で社員に改革の意欲を持たせる工夫を凝らしてきた。例えば「30分早く帰宅できたら何をしたいか」を見える化するワークシートを社員に記入してもらったところ、「英語の勉強を兼ねて海外ドラマを楽しむ」といった言葉が出てきたという。「社員それぞれが働く時間を減らすモチベーションが高め、働き方を見直すようになった」(立花マネジャー)。

 モチベーションを高めたら、冷めないうちに具体的な道筋を示したい。指針を文書で示し、作業補助用のExcelシートを配布している三井住友海上の取り組みが参考になる。

図 三井住友海上火災保険が業務の棚卸しを促すために作った社内ツール
図 三井住友海上火災保険が業務の棚卸しを促すために作った社内ツール
業務の棚卸しを文書やExcelシートで後押し(画像提供:三井住友海上火災保険)
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 同社は「慣例化している」「担当者が頻繁に変わる」といった視点で見直す業務を選んでいる。対象を決めたら「目的が曖昧になっていないか」「効果・結果が出ているか」といった観点で見直すとよいとしている。

 Excelシートは現場の社員が業務を効率的に見直せるように工夫した。見直したい業務を重要度とともに並べ、作業の頻度やかかる時間などを入力するとデータバー機能を使って、作業時間の多い業務を表示する仕組みだ。「全業務を見直すより、作業時間の多い業務から見直すほうが効果が高い」(荒木課長)との考えに基づく。