
ビッグテック(巨大IT企業)の代表格、「GAFAM」が転機を迎えている。日米欧の当局による規制強化で、支配力の源泉であるプラットフォーム事業への包囲網が狭まる。数万人規模に上る大規模なリストラからは、世界の景気減速にとどまらない構造的な変化も透ける。驚異的な対話型AI「ChatGPT」に次世代ネット技術「Web3」と、技術基盤も揺さぶられている。GAFAMはもはや「オワコン」なのか。
業績変調に規制網、巨大ITに転機
ビッグテック(巨大IT企業)の代表格、「GAFAM」が転機を迎えている。日米欧の当局による規制強化で、支配力の源泉であるプラットフォーム事業への包囲網が狭まる。数万人規模に上る大規模なリストラからは、世界の景気減速にとどまらない構造的な変化も透ける。驚異的な対話型AI「ChatGPT」に次世代ネット技術「Web3」と、技術基盤も揺さぶられている。GAFAMはもはや「オワコン」なのか。
[Part 4]
世界中の話題をさらった対話型AI「ChatGPT」は、ポストGAFAMの可能性を象徴する存在だ。業績の変調に世界的な規制強化、そして足元に迫る破壊的イノベーション。GAFAMは攻める側から、いつの間にか守勢に回っているのではないか。
[Part 3]
業績不振や人員削減が内憂なら、外患は日米欧が進める規制強化の動きだ。利用者のプライバシー保護にかかわるデータ活用からアプリストア、決済まで。ビッグテックの支配力の源泉にメスを入れる動きが、世界で加速している。
[Part 2]
「GAFAM」の2022年10~12月期決算は5社そろって最終減益となった。デジタル広告事業の逆風が強まり、クラウド事業は景気減速で成長が鈍化した。業績不振は一時的なものか、稼ぐ力自体が弱まって「成長神話」が崩壊する兆しなのか。
[Part 1]
米国のビッグテックに人員削減の嵐が吹き荒れている。「GAFAM」だけでもこの数カ月で5万人規模のレイオフを実施。新型コロナ禍で人員を急増させた反動だが、裏には冷静な計算も透けて見える。