

ザンネン社員が学ぶ デジタルビジネス創成術

目次
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コロナ禍と少子化に沈む衣料 作業用ウエアはデータでつくれる
[第65回]
運動着やスーツを展開する地場メーカーがコロナ禍と少子化の二重苦にあえぐ。救いは、軽くはっ水性のある特殊素材の商品への建設作業員の支持が厚いことだ。作業用ウエアの価値を高めるために、データを生かす視点を持つ必要がある。
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大口顧客を失い苦境の刃物メーカー 替え刃品質好む消費者へ直接販売
[第64回]
OEM生産を手掛ける刃物メーカーが高価格を理由に契約の見直しを迫られた。売り上げの半分を占める大口顧客を失い、経営危機の瀬戸際に立たされている。高品質の替え刃を愛用する顧客へ継続して価値を届ければ活路を見いだせる。
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大手にまねされたネット販売で 地場スーパーが起死回生の打ち手
[第63回]
ネットスーパーで先行した地場スーパーが、大手チェーン参入で客を奪われた。同じ事業なら、規模で勝る相手の同質化戦略に対して勝ち目はない。だが自社の強みを分析して横展開できれば、競争ではなく共創の道が開ける。
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進学塾の価値は規模ではない 学習商材を全てオンライン化へ
[第62回]
地方の進学塾は地域の受験人口が減り、大手の競合が増えて経営の危機にある。規模の大きさや講師数、立地に関係なく、全国の受験生に刺さる内容は普遍のはずだ。最も価値が大きい学習メソッドを中心に据えれば教える内容をオンライン化できる。
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パーパス再定義で漬物を救う 健康食品と捉えて価値を新しく
[第61回]
日本人の食の変化や高齢化が背景となり、高級漬物の売れ行きがさっぱりだ。だが手間暇かかるオリジナル乳酸菌を使った漬物の味は、一定のファンを捉えている。パーパス(事業目的)を再定義して、健康食品へと価値を新たにすれば未来はある。
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プロが求める料理道具を知る販社 こだわりを一般客に転用する
[第60回]
老舗の料理道具販売店がECサイトや100円ショップに押され経営が傾いている。他にない強みは、終戦直後からプロ料理人を相手に商売してきたノウハウだ。価値は仕入れるのでなく、自らニーズをつかんでつくる。低価格戦略へ走れば未来はない。
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突っ張り棒の用途は消費者に聞け 価値は押し入れの「外」にある
[第59回]
押し入れ用突っ張り棒メーカーの業績拡大が急務だ。ホームセンターには競合製品がひしめき合い、価格競争のレッドオーシャンに沈んでいる。だが機能強化ばかりの「作り手視点」を変えれば、価値は押し入れ以外にも広がる。
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先細る学校・ビジネス向けの靴 OEMで培った無名ブランドに価値
[第58回]
学校指定で地域に愛されたシューズメーカーが青息吐息になっている。アパレル靴も手掛け一定の人気を保つが、新型コロナ禍で先行きは暗い。OEMを主軸にしたビジネスから、オリジナルブランド育成に目を向けるときだ。
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高齢化した町のローカル鉄道 ガラクタを価値ある商材に変える
[第57回]
利用者の高齢化とコロナ禍で、今や経営が風前のともしびとなったローカル鉄道。少なくなったとはいえ乗客はいるので、サービスの廃止はできない。鉄道事業だけでなく部品などの資産に目を転じれば、潜在客は地域から全国に広がる。
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山と空しかない観光地 「必要なだけ」売るシェアに商機
[第56回]
明治時代には文豪も訪れた、今はさびれた山間の別荘エリアは観光資源に乏しい。別荘や周辺施設は老朽化し、快適な宿泊が楽しめる状態にはない。だが「シェア」の発想を持ち込めば、自然を好む潜在客層にアピールできるはずだ。
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激変する企業の教育研修 オンライン教材以上の付加価値
[第55回]
教育・研修はオンライン形式での実施が一般的になり、老舗の研修企業が苦しんでいる。さらにコロナ禍がもたらす非対面ニーズがオンライン化をいや応なく加速させた。受講者が使えば使うほど価値を見いだすオンライン教材の形を探す必要がある。
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成功者だけが買う高級車 広い顧客層に届く売り方が急務
[第54回]
世界的に有名な高級車の日本販売が振るわない。成功した高齢富裕層向けと認知され、若年や中年層、ファミリー層に届かない。既存商材の価値を再定義し、見せ方・売り方を工夫して戦略を再考する必要がある。
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低価格サブブランドへ走るな 高級な釣りざお生かす商品は
[第53回]
極限まで細くて軽い化学繊維素材を使った高級釣り具のメーカーが窮地にある。低価格商品を扱うチェーン店などが攻勢をかけているためだ。先端を走る素材や製造技術のオリジナリティーを生かした新商品とは何か。
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化学繊維に押される天然羽毛 布団の価値は「快眠」支援
[第52回]
高級寝具の代名詞としてはせた羽毛布団が高機能の普及品に押されている。普及品に伍(ご)する機能性や、強みとする高級感の訴求だけが取るべき道ではない。商品コンセプトを「快眠」支援と捉え直せば、新たな事業強化の方向が見えてくる。
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訪日客消え苦境の料理教室 「婚活」鍵に独自の価値を訴求
[第51回]
海外からの客がコロナ禍で激減、人気だった和食料理教室が苦境に陥った。強みは新鮮な調理素材、そして参加者同士が仲良くなれる教室という場にある。少ない日本人受講者に狙いを定め、差別化した新サービスを考えるときだ。
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消費細る豆腐商品 未来は価値の転用にあり
[第50回]
手作り豆腐で定評ある地方のメーカーが苦戦を強いられている。消費者の嗜好の変化で、普及品の豆腐商品もこのままでは未来はない。既存技術や資産を使いつつ新たな価値へ転用すれば競争力は生まれる。
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コロナ禍の飲食店ビジネス 店と客の関係を柔軟に見直せ
[第49回]
個性的な飲食店でにぎわっていた商店街から客が消えた。長引くコロナ禍の中、店はデリバリーでしのぐしか道はないのか。売り上げを上げるには、客と商材、店との関係を見直すことが必要だ。
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工場向け工具販売をデジタル化 顧客のペインを価値に変換
[第48回]
B2Bの工具製造販売会社が、台頭するネット同業他社の攻勢に遭っている。ネット注文から翌日納品するビジネスモデルをまねるだけでは競争に勝てない。顧客のペインを解消し、デジタル施策で体験価値を高める分析が欠かせない。
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時代遅れの甘い高級あめ 調味料としての価値を届けよ
[第47回]
かつてどの店にもあったロングセラーのあめ商品に危機が迫る。健康志向に乗った低カロリー商品への転換は、古い顧客を失うリスクが高い。高品質の原材料に着目すれば、思いもかけない価値が見えてくる。
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業務用消臭剤に限界 安易な横展開やめ新市場を狙え
[第46回]
縮小傾向が続く産業向けに特化した消臭剤の成長に限界が来ている。単純に家庭用へと横展開する戦略では先行ブランドに勝てない。高機能で低価格という優れた特徴を生かし、新たな価値で市場開拓を狙う。