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1日に何度もバックアップして、手軽に復元する――。「重複排除」や「永久増分」によって、バックアップは格段に便利になった。この10年で技術を一変させたのは、仮想化ソフトウエアである。

 バックアップソフトウエア大手、米ベリタステクノロジーズ日本法人の高井隆太常務執行役員は「仮想化技術の普及によって、バックアップの仕組みは大きく変わった」と指摘する。米ヴイエムウェアの「vSphere」のような仮想化プラットフォームが高度なバックアップ機能を備えることで、ITインフラストラクチャーとバックアップソフトウエアの関係が変わった。そしてそれに伴いバックアップの対象や単位、手法なども一変したからだ。

 仮想化以前の世界においては、バックアップの主役は「NetBackup」や「Arcserve」といったバックアップソフトが提供するエージェントだった。バックアップ対象のサーバーにエージェントをインストールし、サーバー上のデータ更新などをエージェントが監視して、バックアップ管理サーバーへとデータをコピーしていた。

 一方、vSphereなど仮想化プラットフォームは、仮想マシンのデータを保護する高度なバックアップ機能を搭載し、それらの機能をAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)で外部から利用可能にした。vSphereの場合であれば「vSphere Storage APIs」である。仮想化プラットフォームのバックアップ機能が非常に強力だったことから、バックアップソフトは仮想化プラットフォームのAPIを利用するようになり、バックアップの主役が交代した。

 バックアップの主役が仮想化プラットフォームになることで2つのポイントが大きく変わった。まずバックアップ対象が物理マシンから仮想マシンのVHD(仮想ハードディスク)ファイルに変わった。またバックアップの単位が、ファイルからストレージボリュームにおけるブロックへと変化した。