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日経コンピュータは2019年秋に創刊1000号を迎える。1000号に向け、創刊の1981年以降に起こったIT関連の出来事を1年ずつ振り返る。歴史から教訓を改めて学び、未来に生かすのが目的だ。第30回は2016年(平成28年)。米アップルが決済サービス「Apple Pay」を日本で始めた。スマートフォン(スマホ)ゲーム「Pokémon GO(ポケモンGO)」が始まったのもこの年だった。

2016年の日経コンピュータの誌面。「Apple Pay」は日本での電子決済普及の起爆剤となった
2016年の日経コンピュータの誌面。「Apple Pay」は日本での電子決済普及の起爆剤となった
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 米大統領選挙で劣勢と見られていたドナルド・トランプ氏がヒラリー・クリントン氏を破って当選し、世界経済のバランスが変わり始めた2016年。IT関連では米アップルの決済サービス「Apple Pay」が日本に上陸し、「iPhone」で10月25日から利用可能になったことが大きなトピックだった。

 日本でもそれまで、NTTドコモらが主導する「おサイフケータイ」が利用可能だった。ガラケーやスマホをレジなどにある決済端末にかざすと、iDやSuica、楽天Edyなどの電子マネーで支払いができた。

 しかしアップルの日本におけるスマホメーカー別シェアが高まるにつれ、電子マネーに逆風が吹くようになった。iPhoneではおサイフケータイが利用できなかったためだ。総務省の「家計消費状況調査」によると、電子マネー利用世帯の割合は調査を開始した2008年から緩やかに伸びてはいたものの、2015年は41.5%と2014年の43.2%を下回っていた。広い世代に普及しているとは言えず、頭打ちの傾向すら示していた。

 その流れがApple Payの日本上陸で反転した。電子マネー利用世帯の割合は18年に50%を突破。利用世帯の1カ月当たりの利用額も18年は1万8256円と15年と比較して10%以上伸びている。利用者の電子マネー決済の体験回数を上げることにもつながった。19年現在はPayPayやメルペイ、LINE Payなど多くのスマホ決済が普及し始めている。Apple Payがその起爆剤になったのは間違いない。

図ソフトバンクグループが英アームを3.3兆円で買収
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2016年の主な動き
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